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( ^ω^)が迷い込んだようです

1 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 17:57:12.04 ID:JQdN1ghY0
勢いで立ててみた。
後悔は若干している。

2 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 17:58:58.20 ID:JQdN1ghY0
立てられないとタカくくってたが立てられちまったー!
書く!

〜〜

生い茂った木々に背の高い多年草。
木々に光を遮られ、光は殆ど届かない。
光を必要としない植物で構成された深い森。
そんな深い森の奥の更に奥。そこにひっそりと佇む小さな城がある。
城の外壁を蔦が覆い、なんともいえない雰囲気が漂っている。人の気配は感じられない。
しかしそこには眠り続ける者がいた。
城の塔、長い階段を昇りきった一番上の部屋にその者はいた。
小さな窓から微かに届く月光がその者の姿を映し出す。

月光に映し出された肌は白く、まるで陶磁器のようであった。
その肌に長い睫が影を落としている。
金色の巻き毛が美しい。
年の頃は16か17か、その者はまるで人形のような少女であった。

3 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:00:09.93 ID:JQdN1ghY0
不意に、部屋に風が吹き込んだ。
勿論部屋にある唯一の窓は閉じたまま。ドアも同様。
石煉瓦で強固に作られた部屋だ、隙間風の入る余地もない。
けれど確かに部屋には風が吹き込んだ。
フワリと微かに少女の着ているドレスのすそが揺れる。
風は勢いを落としながらも部屋の中を動き続ける。
少女を中心に、ゆっくりと。

『…きたぞ』

少女しかいない部屋に男の声が響いた。
陰鬱そうな男の声。


『起きろ』


4 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:04:31.56 ID:JQdN1ghY0
その声に反応してか、今まで微動だにしなかった少女がゆっくりと目を開いた。
何度か瞬きを繰り返し、視線を空に泳がせる。
その間も風はフワリと少女の周りを動いている。
「おはよう」
少女はゆっくりと身体を起こすと部屋の一点を見つめ、微笑んだ。
そこには誰もいない。部屋にいるのは少女だけだ。けれど少女はその一点に視線を定め話し出す。

「本当にきたの?」
『あぁ』
「物好きもいたものね」
『こんな城に延々と眠り続けるツンより物好きはいないとおもうがな』

ツン、というのは少女の名前だろうか。
人形のように美しい少女には少々似合わないように感じられる。

5 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:06:14.12 ID:JQdN1ghY0
ξ゚ー゚)ξ「…それに付き合うあんたも相当の物好きよ、ドクオ」
『それもそうか』

訂正。少女は、ツンということにしておこう、ツンは外見に似合わない性格をしているようだ。
そう考えると名前は適切。名は体をあらわすということだろうか。
ドクオというのは姿の見えない声の主の名前か。

ξ゚听)ξ「…それにしても、タイミングが良すぎて怖いわね…そろそろ限界だったから」
『だから止めとけって言ったんだ。ギリギリになるまでそんなことしてたらそのうち…』
ξ#゚听)ξ「うるさいわね!私の勝手でしょ!」

ツンは声だけの男、ドクオ相手に口論を始める。限界というわりには元気なようだ。

6 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:07:29.31 ID:JQdN1ghY0
くぅ、とツンのお腹が鳴った。

『ほら、余計な体力使うな。これから一仕事あるんだから』
ξ;゚听)ξ「…わ、分かったわよ…」

ドクオに窘められ、ツンは気まずそうに黙った。
お腹が鳴ったのが恥ずかしいのか微かに頬が赤い。

ξ゚听)ξ「よいしょっと…ドクオ、よろしく」
『へいへい』

ツンがベッドから降りると風がベッドを中心に激しい風が吹き荒れた。
フワリとベッドが浮いてそのまま部屋の端へと移動された。

ξ゚听)ξ「さて、始めましょうか」

ツンの瞳に不思議な光が灯った。


7 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:09:57.59 ID:sXo8ePFg0
さる回避

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:10:51.88 ID:SiArrX4T0
wktk

9 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:10:52.24 ID:JQdN1ghY0
「ああああ!! 一体なんなんだお! この森は!!」

目の前に立ちはだかる枝を折りながら青年は一人叫んだ。
かなりの間森を歩いたのだろうか、服や身体に泥汚れが目立つ。
青年の目の前に広がるのはいくら切ってもなくなることはない鬱蒼とした木々。
たまに蛇、蛙、蜥蜴に昆虫。

「いくら歩いても道がないお! 出口もないお!」

青年は誰にともなく叫びながら歩き続ける。
叫ぶことで無駄な体力を消耗し続けていることを自覚していないのだろうか。
その顔には明らかな疲労の色が見て取れる。


10 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:11:20.81 ID:Dh4xNcvq0
産業にしろよ

11 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:12:55.73 ID:JQdN1ghY0
「磁石も無くしたちゃったし、食料もなくなったし…ブーンは本当についてないお」

青年、ブーンは力なく溜息をついた。声にも見る間に元気がなくなっている。
ぐう、とブーンの腹が鳴った。

(;^ω^)「この森に入って何日目だお?」

太陽の光も殆ど差し込まない森の中に数日間、嫌でも感覚は狂わされる。
既にブーンの持っていた数少ない携帯食料も尽きていた。
雨露を集めた水分だけで今までは何とか動いていた、しかし限界が近い。
ブーンには出口の当ても、目標もなく歩き続ける体力も残されてはいなかった。

(;^ω^)「これはもうだめかもしれんお」

ブーンは湿った地面に座り込み、荒い息を吐いた。

( ´ω`)「お腹減ったお…ブーンは童貞のまま死んじゃうのか…お……」


12 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:15:21.87 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「…あら?」
『どうした?』
ξ゚听)ξ「ドクオ…食料庫って私が寝ている間もちゃんと作動してた?」
『ん?あぁ、きっちり作動してたぜ?』

突然のツンの問いかけにドクオは少々の困惑の色を声に見せながら答える。

ξ゚ー゚)ξ「そう…」
『なんだよ…』

ほっとしたようにツンは微笑み、ドクオの声は困惑の色を増した。

ξ゚听)ξ「じゃぁ、食事の支度して。たくさん」
『は?』
ξ#゚听)ξ「いいから!」
『無視かよ…ウツダシノウ…』

ビュウと一陣の風が部屋に吹き荒れ、風は完全に部屋から消えた。
声と共に風が消えた。
ドクオは風で風はドクオだったのだろうか。
姿の見えない風と声だけの存在。
ツンは何もない一角にドクオの姿が見えていたのだろうか。

13 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:17:32.71 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「さてと…」

風で乱れた髪を整えるとツンは誰にともなく呟いた。

ξ゚听)ξ「お招きしましょうか、ね…」

蒼白い月光を強くしたような光が部屋中に広がり、石煉瓦で出来た床に青い光で魔方陣が描かれる。
その魔方陣の中心に立ち、ツンは朗々と詠唱を始めた。

ξ゚听)ξ「繋げ、我の意思と繋がりし土地へ。招け、我らがミナモトを」

ツンは長く整えられた爪で自らの腕を傷つけた。
傷口からは粘性の低いワインのような血が数滴、魔方陣へと滴り落ちた。
血が魔方陣へ落ちた瞬間、青かった光が赤へと変化して強く輝いた。
弾けるような輝きを一瞬見せると何事もなかったかのように魔方陣は消え、部屋の光源は再び月光のみとなった。


14 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:19:54.17 ID:JQdN1ghY0
それと同時刻。
森には強く鋭い風が吹き荒れた。
木々が揺れ、生い茂った葉の間から微かに月光が射した。

(*^ω^)「おっおっ!」

ブーンにとって久しぶりの光。しかしそれは一瞬だった。
風は止み、葉は動きを止め再び光を遮った。
途端、ブーンは不思議な感覚に襲われた。
眩暈、浮遊感…
船に酔った感覚が一番近いだろう。
確かに足は地面に付いているのに不確かな感覚しか靴底からは帰ってこない。
地面が綿のようなものに変わってしまったような感覚をブーンは覚えた。
その変化はほんの一瞬、数秒の出来事だったかもしれない。
しかし不思議な感覚は時間など関係なしにブーンを混乱状態に陥れた。

(;^ω^)「今のは…一体何だったんだお…?」

情けなくへたり込みながら呟くも、周囲は依然無人。
答えが返ってくるわけも泣く、暗闇はただブーンの呟きに無言で応えるのみであった。


15 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:23:14.63 ID:JQdN1ghY0
食料もなく、出口も分からない。
その上この暗闇。
闇は人の心にある不安を成長させる糧になる。
光は希望、闇は絶望を象徴とする存在。

(;^ω^)「何なんだお、この森は…」

帰ってくるのは闇の沈黙。
光もない。
言葉を返してくれる相手もいない。
ブーンは孤独に包まれていた。

16 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:24:44.20 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「…お?」

そんな中、ブーンは木々しかない森の中にそれ以外のものを見つけた。
慌てて立ち上がり、駆け寄る。
幻なら、消えないうちに。

( ^ω^)「お城…かお?」

そこにあったのは一つの小さな城であった。
蔦で外壁が覆われているが、荒れている印象はなかった。
呆けたように城を見上げる。

(*^ω^)「光だお! 人がいるのかお?!」

そこにはブーンが捜し求めた光があった。
城が空き家ではなく、現在も人が住んでいることを確信して、ブーンは安堵の息をついた。

(*^ω^)「明かりがついてるってことは人がいる。人がいるってことは食料があるってことだお!
       …僕は助かったんだお!!」

先ほどまでの疲労はどこにいったのか、ブーンはいそいそと城の門前まで近寄った。

17 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:26:28.71 ID:JQdN1ghY0
城の門は重厚で、外からは容易に開けられそうもない。
どうしたものか、とブーンは頭を悩ませた。

( ^ω^)「誰かー誰かいませんかおー?」

中に届くとは思わなかったが、ブーンはだめもとで門の外から声をかけた。
ギギ…
すると丁度ブーンが一人通り抜けられるほどの幅だけ、門が音を立てて開いた。
門の裏に人がいたのだろうかと覗き込んだがそんな様子もない。
どのような仕組みになっているのかとても気になるところだが、その疑問は食料問題と比べるとブーンにとっては些細なものであった。
疑問を忘却の彼方に放り込み、ブーンは門を潜って整えられた庭を進んでいった。

18 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:30:18.22 ID:JQdN1ghY0
ブーンが城の前までたどり着くと、城の扉は既に開いていた。
開いた扉の前には少女―ツン―が立っていた。

( ^ω^)「お?」
ξ゚ー゚)ξ「ようこそ」

ツンは月光に照らされながら天使のような微笑をブーンに向けた。

ξ゚ー゚)ξ「私はツン、この城に住んでいるの」
(*^ω^)「……」
ξ^ー^)ξ「歓迎するわ、迷子の旅人さん?」

ブーンはその微笑に暫くの間、疲労も空腹も忘れて見惚れていた。

19 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:34:18.54 ID:JQdN1ghY0
ツンはブーンを城の中に入るよう促した。
ブーンは軽くツンに会釈をすると促されるままに城へ足を踏み入れた。
案内された城の中は豪華絢爛、というわけでもなかった。しかし、貧相というわけでもない。

ξ゚听)ξ「…そろそろ、名前を聞いてもいいかしら?迷子の旅人さん?」

歩く足を止め、ツンは後ろを振り返った。
美しい髪が軽やかに揺れる。
ツンにそう言われて初めてブーンは自分がまだ名乗っていないことに気が付いた。
バタバタと慌しく身なりを整えてツンに礼をした。

(;^ω^)「ぼっ僕はブーンだお。当てもなく旅をする途中で道に迷って…
       勝手に庭に入った上に自己紹介が遅れてごめんなさいだお」
ξ゚听)ξ「城に入ったことは構わないわ。声をかけられてもどうせ聞こえないもの
      ごめんなさい、定期的に決まった日時にしか人は来ないような場所だから」
ξ゚ー゚)ξ「だからお客様は嬉しい。私は外に出ることができないから」

少し悲しげに口元を笑みの形に模らせた。
先ほどの微笑とは余り変わっていないようでいて明らかに異なるその笑みにブーンは言葉をかけることができなかった。

20 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:37:55.09 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「あら、別にあなたがそんな顔する必要はないわ。別に私は私を哀れんでなんかいないし
      ただ太陽の光に長時間当たれないだけであとは殆ど変わらないわ。寧ろそれ以外は丈夫なくらい」
( ^ω^)「そうなのかお?じゃあブーンは助けてくれたお礼に旅の話をするお!」
ξ゚ー゚)ξ「本当?」

ツンに再びもとの笑顔が戻った。
ブーンはほっとしながらもツンの笑顔に何故か自分の顔が赤くなるのを感じた。
それを誤魔化すかのように城の造りや調度品に目を向けた。
見る者が見れば相当な値打ちものであろう、アンティークの調度品も見える。
ここまで価値のあるものをそろえているにも関わらず、嫌味を感じさせない城の内装にブーンは思わず感嘆の溜息をついた。

21 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:43:51.48 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「きれいなお城だお…」
ξ゚听)ξ「ありがとう、ドクオが聞いたら喜ぶわ」
( ^ω^)「お? ドクオって誰だお?」

ブーンは初めて聞く名前に首を傾げた。

ξ゚听)ξ「ここの管理と私の世話をしてくれてるの。今は食事を作ってるわ」

城の絨毯が敷かれた廊下をツンの案内で進んでいくと、廊下の突き当たりに大きな扉が一つ。
扉の大きさからかなり大きな部屋であることが推測できる。

ξ゚听)ξ「ここよ」

ツンは鈍く光を放つ金色のノブを掴み、扉を開けた。
同時にその隙間から何ともいえない良い匂いが漂ってきた。

ξ゚听)ξ「ようこそ、ブーン。ディナーに招待するわ」

22 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:52:39.67 ID:JQdN1ghY0
ツンの手によって扉は開け放たれ、目の前の景色が広がる。
一番最初に目に入ったのは、部屋の中心に置かれた大きなテーブル。
そしてその上に乗せられた料理。
空腹限界だったブーンの腹が鳴った。

ξ゚听)ξ「ドクオー?」
('A`) 「おお、丁度できたぞ」

部屋の更に奥にある、調理場だろうか、そこから一人の男が出てきた。
器用なことにたった2本しかない腕で5枚の皿に乗った料理を運んでいる。
黒髪の、どこか陰鬱そうな男だ。

ξ゚听)ξ「ブーン、紹介するわ。さっき話してたドクオよ」
('A`)「…よろしく」

ドクオは皿をテーブルに並べながらややおざなりにブーンに会釈をした。

( ^ω^)「僕はブーンだお! よろしくだお!」

おざなりさを気にも止めず、ブーンは皿を置き終えたドクオの手を掴みブンブンと勢いよく握手をした。

23 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 18:57:52.66 ID:sXo8ePFg0
wktk

24 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:01:11.04 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「ハフッ! ハムハムッ! ハムッ!」
('A`) ξ゚听)ξ「きめえwww」

テーブルに並べられた料理を次々に平らげるブーン。
あまりの勢いに二人は若干引き気味になっていた。

(*^ω^)「この料理、本当に美味しいお!ドクオは天才だお!」
('A`)「どーも」

ブーンの褒め言葉にもドクオはやる気のない返事しか返さない。
これが彼の素であり、最大限のやる気なのかもしれない。
やる気のないドクオの返しに慣れたのか、それとも元々気にしていないのか、ブーンはそのまま次の皿に手を伸ばす。
食事の時間が終わり、食後のティータイムになるまでブーンの周りには皿が高く積み重ねられ続けていった。

25 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:08:33.54 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「…というわけで僕は二度と鮫●事件には関わらないと決めたんだおw」
ξ;゚听)ξ「乙…というか、よく無事だったわね…」

食事を終えて、食後のティータイム。
紅茶を飲みながらブーンは約束どおり、ツンに旅の出来事を話していた。
ヤマジュン国で危うく大切な何かを失いそうになったこと。
ある国で興味本位に首を突っ込んだ事件が公安に関係していて、危うく死にかけるところだったこと。
数々の国を回ってきたブーンの話は尽きない。
ブーンが話をし、それをツンが聞いている間ドクオはてきぱきとテーブルの上を片付けていた。
会話にやる気はないくせにこういった仕事はきちんとこなすようだ。

26 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:19:31.01 ID:JQdN1ghY0
('A`) (…そろそろか…)

ドクオはちらりと時計を見、不敵な笑みを口元に浮かべた。

( ^ω^)「お…?」

偶然その笑みを目にしたブーンは強い違和感を感じた。
先ほどまでの表情と違う、ただ陰鬱だった表情に笑みが浮かんだことだけではない。
しかしその違和感の根本が分からない。

( ^ω^)「…ッ?!」

ブーンはその違和感の元を探ろうとしたが、その結論に至る前に
ドンッ!

ξ゚听)ξ「きゃ!」
('A`) 「メインディッシュの時間だ」

ブーンの意識は途切れた。

27 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:25:53.53 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「……お?」

ブーンは眠った記憶もないまま、目を覚ました。
靄がかかったようにはっきりしない頭であたりを見回す。
見知らぬ部屋。ベッドの上。

( ^ω^)「僕はご飯を食べて、お茶を飲んで、ツンとお話をしてたはずだお…」

ブーンは自分の記憶を遡る。
何度思い返してもこの部屋に入って眠った記憶はなかった。
お茶を飲んでいた辺りから記憶が途切れている。

( ^ω^)「お腹がいっぱいになって…眠くなっちゃったのかお?」

そうだとしたら一体、どうやってここまできたのだろう。ブーンは頭をかいた。
自分の足できたのでないのなら誰かがここまで自分を運んできた?

28 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:31:45.66 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「ツンじゃ無理そうだし…ドクオかお?
       あとでお礼を言わなきゃだお…」
('A`) 「なら、たっぷりとよろしく頼むわ。土下座つきで」
( ゚ω゚)「ふぉーーー!」

自分以外いるはずのない部屋から声が聞こえる。
あまりの驚きにブーンはベッドから転がり落ちた。

(;'A`) 「な…なんだよ…イキナリ叫ぶな」
(;^ω^)「いたたたた…びっくりしたのはこっちだお…」

29 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:37:59.40 ID:JQdN1ghY0
('A`)「ノックはしたぜ? 何の返事もないからくたばったかと思ってきてみれば…」
( ^ω^)「鮫●事件に巻き込まれて生き残った僕が、そう簡単に死ぬわけないお!」
('A`)「あーそうかよ。ま・昨日もイキナリぶっ倒れたし、まだ疲れてんじゃねーの?」

どうでも良さ気にドクオが言う。
昨日から薄々感じていた考えが確信に変わった。
自分はドクオに好かれていない。
もし本当に自分がこの部屋で死んでいてもきっとドクオは気にも留めないだろう。
担いで、運んで、埋めて、終了。
そこまで考えて、ブーンはやめた。そして考えをやめるのが遅かったと後悔した。

( ^ω^)「やっぱり僕はお茶を飲んでる最中に倒れたのかお?」
('A`) 「……あぁ。ったく、ここまで運ぶの重かったんだからな。このピザ野郎が」

ドクオはコキリと首を鳴らし、肩を揉んだ。

30 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:45:36.98 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「ちょwwwピザは言いすぎだお。でも手間かけさせて正直スマンカッタお」
('A`) 「黙れピザ。飯の用意ははもうできてんだよ、どれだけ待たせりゃ気が済むんだブタ野郎。」
( ^ω^)「ちょwww暴言吐き過ぎだお。ご飯できてるなんて初耳だし…」

さっきの確信、訂正。
好かれていないのではない。嫌われている。
その理由は分からないけれど。

('A`)「早くしろ」
( ゚ω゚)「アッ―――!」

ドクオは未だ床に座り込んでいたブーンの首根っこを掴むと、そのままずるずると引きずっていく。
その表情は初めて会ったときと変わらない。
自分よりも遥かに太目のブーンを運ぶことも、料理の乗った皿を五枚運ぶのもドクオにとっては大して変わらないことなのだろうか。
一方運ばれている側のブーンは

( ゚ω゚)「ちょ…ドクオ……ッ! 息がああぁぁ…」

首を絞められ窒息寸前だった。

31 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:53:35.66 ID:6mZuT/EkO


32 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 19:54:22.24 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「おはよう。随分時間がかかったわね」
('A`) 「あぁ…このピザ野郎にgdgdと手間取らされた」
( ゚ω゚)「お…ぉ……」

結局ブーンは部屋から昨日食事をした食堂まで引きずられ続けた。
時間にして三分程度。その間ブーンの脳は酸素を遮断され、ブーンは瀕死状態に陥っていた。

ξ;゚听)ξ「ちょ…大丈夫なの?」
('A`) 「大丈夫だろ。ホラ、早く座れ」

首根っこを掴んだまま持ち上げられ、ブーンはやや乱暴に椅子に座らされた。
テーブルの上には焼きたてのパンやトロトロのオムレツ、サラダなどが並べられている。

(*^ω^)「おっおっおっ! おいしそうだお!」
ξ゚听)ξ「…大丈夫そうね」
('A`) 「だろ? (チッ…回復しやがったか…)」

33 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:00:40.72 ID:JQdN1ghY0
昨日と同じくブーンが限度なしにがっついてテーブルの料理は全て消えうせた。

(;^ω^)「そういえば…昨日はお茶の途中で寝ちゃってごめんだお」

空腹が満たされ、完全に回復したブーンは昨日の失態をツンに詫びた。
お茶の途中、話の途中で寝る。
女の子と付き合ったことのない童貞のブーンでさえも分かる失敗だった。
きっとツンも怒っているだろうと思いつつ、頭を下げるブーン。

ξ゚听)ξ「別に気にしてないわよ」
( ^ω^)「お?」

予想外の言葉にブーンは顔を上げた。

ξ゚ー゚)ξ「森の中を歩き回ってたんでしょ? 疲れてるのは当たり前じゃない
      それに今日はブーンのお陰で調子がいいの」

34 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:06:12.14 ID:JQdN1ghY0
言われてツンの顔を見ると、心なしか昨日よりも顔色がいい気がする。

( ^ω^)「僕のお陰、かお?」

何もした記憶のないブーンは首をかしげた。
全く心当たりがない。

('A`) 「…久しぶりに外の話を聞けたんだ。いい気分転換になったんだろ」
( ^ω^)「おっおっ! 僕の話が病気に効くんだったらいくらでも話すお! 助けてもらったお礼だお!」
ξ^ー^)ξ「ありがとう、ブーン」

35 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:15:56.95 ID:JQdN1ghY0
( ^ω^)「今日はとある国で入ったバーボンハウスの話をするお」

それから毎日、ブーンは今まで旅をしてきた国の話をし続け

( ゚ω゚)「おぉぉ…いい加減それは……やめてほしい…お……」

毎朝首根っこ掴まれて食堂まで連れて行かれ

(*^ω^)「ハフッ! ハフハフッ! ハムッ!」

キモく食事をとることも変わらなかった。


( ^ω^)「……」

そして変わらなかったのがもう一つ。

ξ゚听)ξ「どうしたの? ブーン」
('A`) 「普段にも増してボーッとしてるな」

塞ぎこんでいるブーンに、初めて会ったときよりも遥かに顔色も体調もよくなったツンと変わらず陰鬱で無愛想なドクオが声をかけた。

36 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:16:04.41 ID:6mZuT/EkO
支援

37 :どんどんドクオが悪役になっていきますorz:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:23:30.66 ID:JQdN1ghY0
( ´ω`)「僕は…何か悪い病気なのかもしれないお…」

力なく項垂れてブーンは呟いた。
いつもバカみたいには走り回っているブーンには珍しく元気がない。

ξ゚听)ξ「病気って…どっか痛いの?」
('A`)「頭が悪いのは病気のせいじゃないぞ」
ξ#゚听)ξ「ドクオは黙って」

ξ゚听)ξ「…で、本当にどうかした?」
( ´ω`)「……最近、記憶が途切れるんだお…」
ξ゚听)ξ('A`)「………」

何日かに一回、眠る前後で記憶が途切れる。
この城で初めて朝を迎えたときにもあった症状だ。
一回くらいならば気のせいか、で済むかもしれない。

38 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:28:40.92 ID:JQdN1ghY0
( ´ω`)「実は今朝もだったんだお…寝るちょっと前のことを覚えてなくて」
('A`)「…お前は自分の足で『今日はもう寝るお!』っつって部屋に戻ったぜ?」
ξ゚听)ξ「そ…そうよ、昨日は」

落ち込むブーンを励ますように、二人はブーンのかけた記憶を補おうとした。

( ;ω;)「そんなこと言われても覚えてないんだお! 分からないだお!」
ξ゚听)ξ「ブーン…」

涙を流して訴えるブーンにツンは言葉を失った。
何も言えずにその場に立っていると、ブーンは

( ´ω`)「…怒鳴ったりして悪かったお、今日は部屋で休んでるお」

と言い残し、部屋に引きこもってしまった。

39 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:34:58.85 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「………」
('A`)「どうした、あのピザ野郎みたいにボーっとして」

ブーンが部屋に引きこもったあと、ツンは広間にあるソファーに座って一人考え込んでいた。

ξ゚听)ξ「間違ってないかな…」
('A`)「? 何がだよ」

独り言のようなツンの問いかけにドクオは逆に問い返す。
ドクオは遠慮なしにツンとは反対側のソファーに座り、返事を待つ。

ξ゚听)ξ「分からない?」
('A`)「全く」
ξ゚听)ξ「私たちが、してること」

40 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:40:21.01 ID:JQdN1ghY0
('A`)「はっ、阿呆らしい」
ξ゚听)ξ「ドクオ」

乱暴にソファーから立ち上がるとドクオは部屋から出て行こうとした。
それをツンが呼び止める。

ξ゚听)ξ「真面目に考えて。私は真剣に考えてるの」
('A`)「………」

ドアに手をかけたまま、ドクオはツンを睨むように見た。

('A`)「…じゃあ、死ぬのかよ」
ξ゚听)ξ「!」

('A`)「そういうことだ。俺たちは招いた、向こうは招かれた。
    ……それからの関係は、今までの奴らと変わらない」

射抜かれたように何も言わなくなったツンを置いて、ドクオは部屋を出て行った。
バタン、というドアの閉まる音だけが無音となった広間に響いた。

41 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:41:12.53 ID:fIglYIAo0
今北支援

42 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:46:07.05 ID:JQdN1ghY0
その日は一日、ブーンが食事をとることはなかった。

( ^ω^)「僕は、ここを出ようと思うお」
ξ゚听)ξ「!!!」

次の日、ドクオに引きずられることなく自力で食堂までやってきた。
そして開口一番、城を出て行くと宣言をした。

('A`) 「…どういうことだよ」

明らかに怒りの籠った声でドクオが詰め寄る。

(;^ω^)「さ…最近ブーンはちょっとおかしいお」
('A`) 「おかしいのは此処に来る前からだろ」
( ^ω^)「ちょ…、とにかく記憶が何度も途切れるなんてそうそうあることじゃないお。一回医者に…」

('A`) 「ふざけんな!」

43 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:50:25.56 ID:JQdN1ghY0
ドクオが料理の載ったテーブルを殴った。
ガチャンと食器同士がぶつかり合う音がして綺麗な硝子細工のついたグラスが落ちて割れた。

ξ゚听)ξ「ドクオ!!」
('A`)「ふざけんなよ、お前……」

ドクオの握り締めた拳が震えている。
その拳はドクオの握力で血流が止まり、白くなっていた。

('A`)「ヘロヘロで城に来て、助けてもらって、元気になったらはいさよならか?」
(;^ω^)「違うお、話を聞いてくれお…」
(#'A`)「うるせぇ!」

フレッシュジュースに濡れたテーブルクロスが風にはためいている。
窓は、開いていない。
風はどんどん勢いを増していく。

ξ;゚听)ξ「ドクオやめて!」

44 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:53:34.43 ID:6mZuT/EkO
支援

45 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 20:58:50.66 ID:JQdN1ghY0
テーブルクロスが浮き上がって、食器が次々床や壁に叩きつけられて割れていく。
大きな花瓶浮き上がる。
椅子が
テーブルが
風なんかではびくともするはずがないモノたちが次々に宙へと舞っていく。

('A`)「此処から逃げるつもりなら…その前に…」

ビュウと風切り音を上げて椅子がブーンに襲い掛かる。
一体この風は何なのか、ドクオの力なのか、そんなことを考えている時間はブーンにはなかった。

( ゚ω゚)「おおっ!?」

寸でのところでブーンは避けた。がその後にも続いて次々と椅子がブーンへと叩きつけられる。
三、四、五……
紙一重でかわしていたブーンであったが六、七を数えた頃、転がっていた椅子の残骸に足を取られ転倒した。

('A`) 「逃げる前に両足の骨粉々にして身動き取れないようにしてやるよ!」
( ゚ω゚)「!!!」

死ぬ。
ブーンはそう確信した。

46 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:01:19.85 ID:JQdN1ghY0
親から風呂入れとせっつかれているので20分ほど席を外させていただきます。
その間、厚かましいとは思いますが保守をお願いしてよろしいでしょうか。

…親と同居はこういうとき辛い…

もしダメでしたら放置してください。次スレ立てます。
本当にすみません。

あと支援して下さっている方々、本当にありがとうございます。


47 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:02:32.18 ID:3m6VOKOuO
良スレage

48 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:07:21.26 ID:3m6VOKOuO
保守

49 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:07:50.91 ID:hpoECRz60
                   ,'⌒,ー、           _ ,,..  X
                 〈∨⌒ /\__,,..  -‐ '' " _,,. ‐''´
          〈\   _,,r'" 〉 // //     . ‐''"
           ,ゝ `く/ /  〉 /  ∧_,. r ''"
- - - -_,,.. ‐''" _,.〉 / /  . {'⌒) ∠二二> -  - - - - - -
  _,.. ‐''"  _,,,.. -{(⌒)、  r'`ー''‐‐^‐'ヾ{} +
 '-‐ '' "  _,,. ‐''"`ー‐ヘj^‐'   ;;    ‐ -‐   _- ちょっくらまとめ依頼行ってくる
 - ‐_+      ;'"  ,;'' ,''   ,;゙ ‐-  ー_- ‐
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///////////////////////

50 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:08:46.19 ID:hpoECRz60
                     i|     .i
                     | |     .||
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51 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:20:04.03 ID:JQdN1ghY0
只今戻りました。
20分で戻ってこられた…よかった。
保守ありがとうございました。

…まとめ依頼!?

52 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:21:06.45 ID:JQdN1ghY0
バシュン、
人に木製の椅子が当たったには似つかわしくない音がした。

( ´ω`)「……お?」

襲い掛かってくるはずの痛みもない。
ブーンはそっと瞑っていた目を開いた。

ξ#゚听)ξ「いい加減に…して…」

赤、いや紅と言ったほうが相応しい熟成された赤ワインよりも深い色。
紅の光のような靄のようなものに包まれたツンがブーンの目の前に立ち、ドクオと向かい合っていた。

('A`)「ツン、どけ」
ξ゚听)ξ「どかないわ」

53 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:23:46.60 ID:ktyok0i/O
>>1
楽しませてもらうよ

54 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:24:46.36 ID:6mZuT/EkO
支援

55 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:27:19.67 ID:JQdN1ghY0
('A`)「そいつは逃げる。逃げられたらお前は死ぬ。だったらそいつが逃げる前にとっ捕まえておくしかない」
( ^ω^)「死ぬ…? ツンが死ぬってどういうことだお?!」
('A`)「黙れよピザ。餌に喋る権利なんてねぇんだよ」

ドクオが吐き捨てるように言った。
今までだってブーンはドクオに嫌われていたことくらい分かっている。
しかし今のドクオの言葉には明らかにそれよりも上の、憎悪という感情が混ざっていた。

ξ#゚听)ξ「訂正しなさい」
('A`)「何をだよ」
ξ゚听)ξ「ブーンは、餌なんかじゃないわ!」

56 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:32:45.46 ID:JQdN1ghY0
('A`)「…何だ、ツン…餌になんか余計な感情持っちまったのか…」

ドクオは大きく溜息をついた。
このやり取りの間も部屋の中には風が吹き荒れ、美しかった部屋を無残なものに変えていっていた。

('A`) 「餌にまともな環境与えるからこうなるんだ…どけよ、ツン」
ξ゚听)ξ「嫌」

ツンの切り捨てるような返答に部屋に転がっていた食器の破片やナイフが次々と宙に浮き、標準を定めた。

('A`)「そこまで餌が大事かよ…いい加減に目ェ覚ませ!」

無数の破片やナイフがツンに襲い掛かる。

( ゚ω゚)「ツン!!?」

57 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:32:53.74 ID:ktyok0i/O
ほゆ

58 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:35:05.46 ID:ktyok0i/O
>>1
そろそろsageるのやめろw

59 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:35:55.46 ID:3m6VOKOuO
ほす

60 :sageやめてもいいのだろうか・・・:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:38:09.04 ID:JQdN1ghY0
ブーンは見た。
ツンの周りにある紅に、破片やナイフが触れた瞬間
バシュン、
再び、先ほどと同じ音がして、それら全てが消えうせた瞬間を。

( ゚ω゚)「ツン…?」
ξ゚听)ξ「…ブーン、ごめんね」

ブーンは混乱していた。
入るはずもない風が部屋の中で暴れている。
その風はどうやらドクオが操っているようで
ずっとツンと一緒にいたはずのドクオがツンを攻撃して
その攻撃をツンは紅の靄で消してしまった。
信じられないことが目の前で繰り広げられている。

61 :sage止めてみるテスト:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:44:41.28 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「私も、ドクオも人じゃないの」
( ゚ω゚)「一体何を言ってるんだお…? ツンもドクオも人にしか見えないお…」

('A`)「あ? この力見てもそんなこと言えるなんて相当の阿呆だな
    俺たちは…化け物だよッ!!」

風が勢いを増す。
風を支えきれなくなったのか窓ガラスが弾けるように割れた。

('A`)「さっき、聞いたよな? どうしてツンが死ぬのか」
( ゚ω゚)「そうだお! それはどういうことなのかお!?」
('A`)「教えてやるよ…ツンは」

ドクオが言うよりも先に、ツンがそれを遮った。

ξ゚听)ξ「私が…ヴァンパイアだからよ」

62 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:45:53.36 ID:ktyok0i/O
むしろ何故さげるのか>>1を掘りながら聞きたい

63 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:47:22.60 ID:ktyok0i/O
スマソ
言わなくていいから投下よろしく

64 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:47:24.28 ID:3m6VOKOuO
ほす

65 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:52:33.62 ID:hpoECRz60
>>51
http://vip.main.jp/

66 :>>62 とりあえず初投稿に近い小説だから。かな:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:55:29.11 ID:JQdN1ghY0
( ゚ω゚)「ヴァン…パイア……?」

信じられない、とでも言いた気にブーンはツンの言葉を反芻した。
ヴァンパイア、それは人外の生物の名前ではなかったか。
架空の、本や噂でだけの生き物ではなかったのか。

('A`)「吸血鬼、って呼ばれることもあるな」

楽しそうにドクオが付け足した。
ブーンが初めて見たドクオの笑顔はとても歪んだものだった。

ξ;;)ξ「ごめんなさい。ブーンの記憶が繋がらないのは私のせい」
('A`)「俺が薬を飲ませて、ツンの食事の用意をしていた。
    今までどおり、ツンの世話係としてな。ただそれだけのことだ」

67 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:56:21.83 ID:3Su845I30
ID:JQdN1ghY0をNGに入れたらすっきりした

68 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:56:28.49 ID:hpoECRz60
アンパンヤ

69 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 21:58:35.56 ID:ktyok0i/O
>>67
ちよだぶりゆーだぶりゆー

70 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:07:54.75 ID:hpoECRz60
ふほふ

71 :>>65 それは…!私が毎朝行ってるオムライス様…!!:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:08:57.11 ID:JQdN1ghY0
ξ;;)ξ「私もそれを止めなかった。薬で眠っているブーンの血を、私は…飲んだわ……」

ぽたぽたとツンの瞳から涙が零れる。
それを見てもドクオは鼻で笑うだけだった。
罪悪感も、何も感じていない。
ドクオにとってその行為は、ただ当たり前のことをしているだけなのだろう。

('A`)「ったく…いつまでくだらないことするつもりだよ……
    いくら血を飲んだってな、お前はまだ戦えるほど回復はしてないはずだ」
ξ゚听)ξ「う…うるさい! 私は…ブーンをこれ以上苦しめたくないの!」

72 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:19:24.67 ID:dkxP0Gd7O
保守?

73 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:21:14.87 ID:JQdN1ghY0
ツンの周りにあった紅の靄が刃の形を作る。

ξ゚听)ξ「ブーンは帰るの。邪魔、しないで」
(;^ω^)「ツン…」

刃はドクオに向けて構えられている。
ブーンはただ、何も出来ない。
この二人の戦いに介入できる力をブーンは持っていない。
自身の無力にブーンはやり場のない手で拳を作った。

('A`)「あー…そうかよ…」

ドクオはだらりと両の手の力を抜いた。
ドクオからの殺気が緩んだ。

74 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:31:16.23 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「分かって、くれたのね…?」
( ^ω^)「ドクオ…」
('A`)「あぁ…ハッキリとな」

ドクオの殺気が緩むのを感じ、それと呼応しるかのようにツンの刃も鈍った。
長い間一緒に暮らし、自分の世話をしてきてくれたドクオと戦わずに済むと、ツンが安堵したせいかもしれない。
しかし次の瞬間、ドクオの殺気が先ほどまでとは比べ物にならないくらい爆発的に上がった。

('A`)「…何言っても無駄だってことが…口で言って分からないなら力づくで止める。
    完全に俺のミスだ…余計な感情持たないように、餌は餌らしい格好で保存しなきゃいけなかったんだよな…」

ξ゚听)ξ「ドクオ…!」

('A`)「手足捥いで達磨にして、死ぬまで血液タンクにしてやるよ!!!」

75 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:36:58.92 ID:JQdN1ghY0
様々なものを風に巻き込んで向かってくるドクオ。
ツンは紅の靄を刃や壁に変えて抑えようとする。

ξ゚听)ξ「ブーン、逃げて!」
(;^ω^)「でも…ツンを置いてなんて行けないお!」
ξ*゚ー゚)ξ「…ありがとう、けどね」

このような戦いの中、化け物である自分を気遣うブーンに思わず口元を緩ませた。
心の中に暖かいものがストンと落ちてくる。

76 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:40:14.44 ID:ktyok0i/O
手足ceいで

77 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:45:37.28 ID:3m6VOKOuO
ほしゅ

78 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:46:01.48 ID:JQdN1ghY0
>>76
ごめんなさい。
私のPCは表示されても、他のPCだと表示されない漢字だったか…

手足“もいで”です。すみません。

79 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:47:15.27 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「けど、此処から先は“化け物同士”の戦いなの、私はドクオを傷つけたくない。ブーンも傷つけたくない。
      二人も守りながら戦うのは辛いから…ブーンは逃げて。大丈夫だから」
( ^ω^)「ツン…分かったお! ツンも怪我しちゃダメだお! また皆で、ご飯食べるんだお!!」

ツンの言葉に頷くとブーンは自慢の足でその場から駆け出した。
逃げるのではない、ツンの負担を減らすためにその場から離れるだけ。
無力な自分の歯がゆさをかみ締めながら、自分が今出来ることを探して走った。
ブーンの姿が見えなくなると、ツンはドクオに向き直った。

('A`)「大した熱の入れようだな。ツン、完全に間違ってるぞ」
ξ゚听)ξ「間違ってるのはアンタの方よ!」

紅の刃と金製のナイフが交差する。
触れたものを全て消し去る威力があった紅の靄で作られたナイフに触れても、ドクオの操るナイフはその形を保ったままで再びツンに襲い掛かる。

80 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:56:59.95 ID:JQdN1ghY0
('A`)「そらみろ」

ギンッ!と紅と金が交錯する耳障りな音が続く。
紅は金を消し去るどころか、金に押され始めていた。
交錯するたびに少しずつ紅が削り取られていく。

('A`)「やっぱり回復しきれてないじゃねーか」
ξ゚听)ξ「何よっ…これくらい……!」

ツンが力を込めると紅の刃が一回り大きくなった。
強度も上がったようで金のナイフとの力の差は均衡に戻った。

81 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 22:57:24.73 ID:TeGs5nS/0
今追いついた
wktk

82 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:06:43.17 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「どう?!」
('A`)「……」

無言のままドクオは力を抜いてだらりと下げていた右腕を上げ、前を薙ぐようにして振るった。

ξ><)ξ「ああっ!」

ツンが左腕を押さえて倒れこむ。
左腕には金のナイフが刺さっていた。

('A`)「正面に精神集中させてこの程度…そもそもな、俺の力とお前の力が均衡するって事自体、異常なんだよ」

ドクオの言うとおり、ツンは正面から襲い掛かってくるドクオのナイフに対抗すべく精神を正面に集中させていた。
そのせいでドクオが振るった横からの攻撃に反応することができなかった。

83 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:16:24.13 ID:JQdN1ghY0
ξ;゚听)ξ「くっ…!」

左腕に刺さったナイフを抜き、投げ捨てる。
腕が熱を持ったように痛む。

('A`)「なぁ、ツン。お前は回復しきれていない。今この状態であいつを逃がしたら…前みたいに眠って次を待つことすら出来ない
    ただ死ぬのを待つだけだぞ」
ξ゚听)ξ「……」
('A`)「別に俺はお前を殺したいわけじゃない。お前に生きていて欲しいんだよ」

ドクオの言葉に悲痛さが混じる。

('A`)「お前、強かったじゃないか。俺が適わない位、何で今…こんなに押されてるんだよ…!」
ξ゚听)ξ「ドクオ…」

84 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:25:20.72 ID:JQdN1ghY0
ξ゚听)ξ「ごめん、ごめんねドクオ。でも私、これ以上ブーンを苦しめてまで生きたくない」
ξ;;)ξ「ブーンに嫌われたくないの」

腕の痛みを堪えてツンは立ち上がる。

ξ゚听)ξ「だから、ブーンは自由にさせてあげたい。ドクオを行かせるわけにはいかない」

( A )「だったら…だったら…!
    俺はどうなる。ツンが死んで、俺はどうすればいいんだよ!!」

ドクオの風が動きを変えた。
法則性のない、無意味なまでに暴力的な動き。

85 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:29:21.65 ID:zakf+PO20
しえん

86 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:31:00.56 ID:JQdN1ghY0
( A )「俺はお前を守るように言われて、それを守って今まで生きてきた。
    お前が死んだら俺はどうすればいいんだよ、守るものもいなくなった護魔は…!」

今やドクオの風は操手であるドクオ自身も傷つけ始めていた。
ドクオの身体がナイフや破片で傷つけられ、血を流す。

ξ;;)ξ「ドクオやめて! お願……」

( ^ω^)「やめるお! ドクオ!」

87 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:40:11.31 ID:zakf+PO20
ほしゅ

88 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:41:18.88 ID:3m6VOKOuO
保守

89 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:43:01.97 ID:JQdN1ghY0
( A )「おれは…おれ…は……」
ξ゚听)ξ「ブーン…何で…? 危ないから逃げてって…」
( ^ω^)「逃げて、考えたんだお…僕は危ないところから逃げたんじゃないんだお、何もできない自分から逃げようとしただけなんだお」
       そんなの、いくら逃げたって逃げられない。逃げたら逆に後悔するだけだお…」

( ^ω^)「だから僕は、今できることをするんだお!」

ブーンは壊れたように風を荒し続けるドクオへ、暴風の中心へと翔けて行った。

( A )「ど…れば……れは…おれは」

風は城をミシミシと鳴らすまでに強くなっていた。
このままでは城が崩壊して三人とも助からないだろう。
ブーンは必死でドクオに近づこうとするが風に阻まれ叶わない。

( #ω^;)「ドクオ、今…行くお…!」

90 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:43:41.05 ID:KZ7cLVw50
( ^ω^)

91 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:47:07.81 ID:ktyok0i/O
>>1
早く酉つけろ!!!!!!!!!!11

92 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:52:25.74 ID:JQdN1ghY0
風に巻き込まれているナイフや椅子の残骸によって、ブーンの身体はボロボロになっていった。
それでもブーンは走ることをやめない。
痛くても痛くても、足を止めようとはしない。

ξ;;)ξ「やだよ…ブーンも、ドクオも…みんな死んじゃうよ…」

ツンはその場にへたり込んだ。
今まで立てていたのが不思議なくらい、身体に力が入らない。
ドクオが苦しんでいるのに、ブーンが血を流しているのに何もできない。

ξ;;)ξ「私がヴァンパイアだから、だからこんなことになったのに…何で…なんで動かないのよっ…!」
ξT儺)ξ「うわあぁぁぁん!」

ツンは子供のように声を上げて泣いた。
どうすればいいのか、ツンには分からなくなってしまった。
分からないという感情を泣くことでしか発散することが出来なかった。
だからツンは泣いた。

93 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 23:56:50.60 ID:ktyok0i/O
http://kjm.kir.jp/?p=68631

94 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:02:58.96 ID:85qt/29f0
( #ω^)「おおおおぉぉぉぉぉぉっ!!! ドクオーッ!」

風の中に再び突っ込む。
飛んできた椅子に左肩を強打され、身体が傾く。
割れた食器の数多の破片がブーンの身体を小さく確実に傷つける。
右目は瞼が腫れて開かない。
それでもブーンは止まらない。
自分が出来ることをするために。
ツンがこれ以上泣かないように。
三人でまた、朝ごはんを食べるために。

95 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:10:38.77 ID:85qt/29f0
( #ω^+)「おっ!」

左目がドクオを捕らえた。あと少し、あと少しでドクオにたどり着く。
けれどドクオの周りには今まで強い風が吹き荒れている。
そう簡単には進めない。けど早くしなければドクオが死んでしまう。

ξ゚听)ξ『私はドクオを傷つけたくない』

ドクオが死んでしまえばツンは悲しむだろう。
それに

( #ω^+)「僕は約束したんだお! また三人で、ご飯を食べるって!」

今、ツンは泣いている。
今、ドクオは苦しんでいる。

( #ω^+)「僕は…」

( #ω゚+)「おおおぉぉぉ〜〜っ!!!」

96 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:13:42.38 ID:85qt/29f0
( A )「………おれ…ハ……」

守れと言われた。
守ると決めた。
命令は絶対、けどそれだけじゃなかった。
守れと命じた主は死んだ。
けれど止めなかったのは、命令だけで守っていたからじゃないからだ。
別に恋愛感情を抱いていたわけじゃない。
どちらかといえば人間が構成する“家族”の関係に似ているのだと思う。
ツンには死んで欲しくない。
そう思うのは俺が護魔だからだけではない。

97 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:16:16.78 ID:85qt/29f0
ツンが眠っている間も城の中は毎日掃除をした。
いつツンが起きてもいいように。
何十年も何百年も待って、やっと獲物がきた。ツンが目覚めた。
嬉しかった。

ξ゚听)ξ『それで? どうなったの? ブーン』

ただ、旅の話を嬉しそうに聞き入るツンを見て、正直面白くなかった。
だから俺は仕返しとばかりにあいつの首根っこを…

( #ω^+)「ドクオー―――ッ!」

( A )「う…るせ……のピザ…郎……」

98 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:20:14.44 ID:5Ka266dIO


99 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:20:40.28 ID:tVm9sXXvO


100 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:20:41.17 ID:3kB0f4tc0
ハンネが何故かかわいい
保守

101 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:24:17.83 ID:85qt/29f0
やっと着いた。
体中ボロボロで痛いしフラフラする。
ブーンが伸ばした手が、ドクオに触れた。

( #ω^+)「目を…覚ますおドクオ!!」

ブーンはドクオの方を掴むと後ろに引き倒した。
ドクオにまたがりマウントを取る。

( A )「うあ"っ!」
( 'A ) 「何…しやがる……このピザ野郎が…っ!」

( #ω^+)「聞けお!! ドクオ!
        僕は…ツンとドクオが大好きだお!」

102 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:32:56.58 ID:85qt/29f0
( 'A#) 「俺は…大嫌いだ」
( #ω^+)「僕はそれでもかまわないお! ドクオもドクオの作るご飯も大好きだお!」

暴風の中、傷つけられながらもブーンは続ける。

( #ω^+)「嫌ってるくせに毎朝僕が起きないとご飯がホカホカの内に起こしにきてくれるドクオが大好きだお!
        キメェwって言いながらも一緒にご飯を食べてくれる二人が大好きだお!!」
( 'A#)「化けモンに向かってよくもまぁそんな口が…」
( #ω;+)「人間だとかそうじゃないとか関係ないお! 僕が誰を好きになろうと勝手だお! ドクオは口を挟むなお!」

( #ω;+)「僕はツンもドクオも、二人が二人だから好きなんだお! 何か文句あるのかお!!?」

103 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:39:13.82 ID:85qt/29f0
色々と無茶苦茶なことを一気にまくし立てて、ブーンは鼻溝をたらしながらボロボロ泣いた。

( 'A#)「……」
( #ω;+)「うー…グスッ…」
( A#)「…重い、どけ」

ゴオオォォ…ッ!
今まで無秩序に動いていた風が一気にブーンに向かって集まり、ブーンを宙に放り投げた。

ξ )ξ「……!? ブーン?!」
( #ω^+;)「おおおぉぉぉっ?!?!」

104 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:40:32.96 ID:tVm9sXXvO
ほす

105 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:44:03.37 ID:85qt/29f0
宙に放り投げられたブーンを見て、ツンは目を覆い、放り投げられたブーンは未だ使ったことのないアレを縮込ませた。



ブーンは床に叩きつけられミンチに

( #ω^+)「……お?」

はならなかった。

('∀#)「キモいんだよ、ピザ野朗が。男に何回告白するつもりだ」
( #^ω^*)「おっおっ! ブーンはピザじゃないお! ちょっとぽっちゃり系なだけだお!」

ξ;;)ξ「ブーン、ドクオ…」
ξT儺)ξ「うわあぁぁぁ! 」

106 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:45:53.33 ID:D28IW/ZBO
ツンかわいいなw

107 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:49:15.66 ID:5Ka266dIO
ツンよりツンデレなドクオwww

108 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:54:04.96 ID:85qt/29f0
( #ω^;)「おぉ?! 何でツン泣いてるんだお? もう大丈夫だお、泣き止むお!」
ξT儺)ξ「うるさい、バカーッ! 少し泣かせなさいよ! それだから彼女いない歴=年齢になって未だ童貞なのよ!」
( #ω^;)「ちょwwwツン、何で知ってるんだお?!」
( 'A#)「見りゃわかんだよ、阿呆ピザ」
( #ω^;)「おぉ?! ドクオもどうせ童貞だおw彼女もいたことないはずだおww」

散々言われたブーンがドクオに反撃をしようと試みる。

('A#)「はっ、そう思いたいんならそう思っとけよ。童貞ピザwww」

( ゚ω゚)「?! まさか…魔法使えるくせに非童貞なのかお?!」
('A#)「さぁな」
( #ω;+)「ひ…酷い裏切りにあったお…」

( ´ω`)「ウツダシノウ…」
('A#)「ちょwそれ俺の台詞wwww」

109 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:55:43.47 ID:85qt/29f0



すみません。
gdgdですがコレで一応終わりです。
後日談とか書くと余計gdgdに…

110 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:57:53.17 ID:D28IW/ZBO
おつおつー

111 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 00:59:40.71 ID:D28IW/ZBO
そういやこのコテどこかで見たことある気がする

112 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:00:09.95 ID:85qt/29f0
ξ#゚听)ξ「ドクオー! もっと右! 右!!」
('A`) 「…一応俺病みあがりなのに…人使い激しすぎだぞ、ツン…」
( ^ω^)「おっおっおっ! きびきび働くんだお! ドクオ!」
ξ#゚听)ξ「ブーンもよ! 土嚢運び終わったら壁の壁紙変えるの手伝ってね!」

( ゚ω゚)「Sir! Yes,Sir!! だお!」

暫く三人(特にドクオ)は城の修復作業に追われる毎日を過ごすそうです。

今度こそ本当に終わり。

113 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:01:06.82 ID:WLqTxToM0
まあ乙

114 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:02:13.68 ID:WLx8eea+O
おっぱい

115 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:02:42.92 ID:85qt/29f0
拙い小説に支援、wktkm、アドバイス(酉とか)本当にありがとうございました。
途中、保守を頼む暴挙に出たことをお許し下さい。
おかげさまで完結させることができました。

>>111
多分、ブーン系練習小説(ry でかと…
当初、この小説はそこでうpする予定でしたが課題などに終われてスレが終わるまでに投下できず、意味不明になるなーと思って独立スレ立ててしまいました。
今思えばどんだけの暴挙にでてるんだ…orz

116 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:05:51.13 ID:85qt/29f0
さきほど友人からメールがきて気づいたのですが…
うっかり10代ラストと20代お迎えをVipで迎えてました。

こんなオチも自分らしくていいかーと納得することにします。

さて、今から学校の課題をやることにします。
本当にありがとうございました。

117 :金魚鉢 ◆M8whhuZ5jM :佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:09:36.56 ID:85qt/29f0
>>107
ドクオツンデレ化については申し開きはできません。
もともとオリジナルで書いていた原作キャラ(?)の影響受けたわけでもないのにどうしてそうなったか自分でも不明です。

逆にツンはツンデレにできなかったし…('A`)

118 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:10:39.55 ID:D28IW/ZBO
誕生日?おめっとさん

寝るーノシ

119 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 01:31:13.40 ID:HR+2tf9bO
>>1
お疲れ様でした
携帯用のまとめサイトにも載せさせてもらいますね

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