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( ゚W゚)ブーンは悪魔憑きとなったようです

1 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:07:11.91 ID:PKbhOrPi0
( ゚W゚)ブーンは悪魔憑きとなったようです

ブーン系小説です。そろそろ終盤戦。
描写に若干のグロ表現やいかがわしい表現がありますので、苦手な人には推奨できません。
大丈夫な人は是非どうぞ。

今日はその7を投下します。
書きためが十分でないので、途中で書きながらの投下になると思われます。
作者は投下の間隔があまりよくわかっていないので、さるさん喰らうかもしれません。
もし投下が止まったらバイバイされたと思ってください。

これまでのお話は、以下のまとめサイト様にてまとめていただいております。
ttp://boonnovel.g.hatena.ne.jp/
ttp://vip.main.jp/
まとめて下さっているサイト様、ほんとーにありがとうございます。・゚・(ノ∀`)・゚・。

2 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:12:22.11 ID:PKbhOrPi0
その7 「黄昏」


静まりかえった礼拝堂に小さく、しぃの嗚咽が響く。
今はもう動かないギコを抱いて、彼女は静かに泣いていた。

( ゚W゚)「ギコ……」

目をしっかりと見開いて静止した、その姿。
最期の最後までしぃの身を案じ、後悔を重ねていた男。
だが、その顔には後悔ではなく、もっと別の何かが表情として浮かんでいる。
その表情は安堵。そして、何かを守りきった達成感。

死者の感情を推測するほど愚かな行為はない。
だがブーンは、ギコが満足して逝ったことをその表情で確信した。

死体は笑わない。
死体は語らない。
死体は泣きもしないし、もう愛する人を抱きしめることもない。

ブーンは小さく、ギコの冥福を祈った。

3 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:14:40.40 ID:PKbhOrPi0
/ ,' 3「ふむ。ギコは死んだか」

重苦しい空気を意に介さぬ様に、荒巻が唐突に口を開く。

/ ,' 3「やれやれ。有能じゃったが、最期は女に殺されるとはの。やはり、堅物ぶっていても男は男、か」

顎髭をしごいて、言い放つ。
その口調には、たった今、目の前で一つの命が終わった深刻さなど、欠片も読み取ることは出来ない。
例えるならそれは、チェスの駒を一つ取られたような、そんな雰囲気の口調だった。

( ゚W゚)「お前……」
/ ,' 3「なんじゃ、そう睨まんでもよかろう。敵の数が一人減った、ただそれだけのことじゃろうに」
( ゚W゚)「かつての仲間だろう、ギコは」
/ ,' 3「勘違いせんで欲しいのう。儂らは何も、仲良しこよしで集まっておるわけではないのじゃからな。
    仲間はすべからく互いを利用するもので、敵になれば全力で相まみえるのみじゃ」

悪びれる風でもなく言ってのける。
荒巻の理論は正しい。
例え過去に共闘した間柄であっても、敵は敵だ。
だが、

4 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:15:47.57 ID:PKbhOrPi0
( ゚W゚)「お前の考えは反吐が出る」

その意思を誇示するように、唾を吐き捨てる。
どれだけ荒巻の理屈が正しかろうとも、ブーンには到底そのような考えを受け入れることは出来なかった。

( ゚W゚)「敵は敵だ。それは間違いない。でも、お前の理屈は虫唾が走る」
/ ,' 3「別に理解しろとは言うとらん。お前さんの感情はおそらく正しいじゃろうしな。
    しかしのう、儂らはそんな感情が正しい世界を壊すために動いておるんじゃ」

淡々と語る荒巻。
その表情は狂った信仰者のそれではなく、聖人のような悟りきった表情をしている。
いっそ安らかとさえ言える表情。
しかし、ブーンはその瞳の奥に、熾火のようにチロチロと燃える狂気を確認した。

( ゚W゚)「お前は狂ってる」
/ ,' 3「正常かどうかの判断など、大きすぎる世界が勝手に決めた集団妄想にすぎんよ」
( ゚W゚)「世界など関係あるか。ボクが狂っていると言ったら狂ってるんだ」
/ ,' 3「ふ……小僧っ子が、言いよるわ」

かか、と喉を見せて笑う荒巻。
その両腕の出血が、いつのまにか止まっていることにブーンは気づいた。

5 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:16:30.09 ID:jzvKtVrnO
遅かったな、待ちわびたぜ( ^ω^)


6 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:17:15.24 ID:PKbhOrPi0
/ ,' 3「まあええ。そこまで言うなら己の矜持、見事最後まで貫いてみせい」
( ゚W゚)「言われなくとも、そうしてやろう」

ブーンの周辺に漂っていた空気が、再び『ヴィゾフニル』に捉えられる。
初めはゆっくりと。徐々に速度をあげて渦巻く大気。

/ ,' 3「しぃがあのような状態なので、引き続き儂が相手をさせてもらうが、よいな?」
( ゚W゚)「無論、是非もない」

ちらりと横目でしぃを確認するブーン。
しぃは先ほどと同じ姿勢。
ギコの肩に頭を乗せて、流れるままに涙を流し続けていた。

/ ,' 3「では、行くぞぃ」
( ゚W゚)「来い」

ブーンが視線を戻す。
再び絡み合う両者の視線。

/ ,' 3「儂は荒巻……。七柱が一人、七星の四、『文曲』を頂く者。共に歩むは『アガレス』」
( ゚W゚)「ボクはブーン。『悪魔憑き』だ。ツンを返して貰うぞ」

共に、信ずるものへと名乗りをあげて。
2匹の悪魔は同時に動いた。

7 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:18:35.76 ID:QuZ7FFptO
今日は無いかと思ったぜ…
これなんか元ネタあんのかね

8 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:18:50.53 ID:EzBIOd2NO
wktk

9 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:19:03.08 ID:jzvKtVrnO
アガレス・・・あぁ、ワニか


10 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:19:17.11 ID:PKbhOrPi0
(*゚ー゚)「……」

すぐ側で戦いが始まっても、しぃは動こうとはしなかった。
ぎゅっと愛しい人の亡骸を抱きしめ、その首筋に顔を埋める。
消えゆく体温の全てを感じようとするかのように、しぃはじっと佇んでいた。

(*゚ー゚)「……ねぇ、ギコくん」

ギコの耳元で、囁くように問いかけるしぃ。

(*゚ー゚)「馬鹿は……私、だったのかな。何も持たずに生きてきて、やっとあなたに出会えたのに」

ぐちゅり、と。
しぃは、ギコを貫いたままだった腕を引き抜いた。

(*゚ー゚)「わがまま言って、駄々捏ねて。それで、あなたを……殺しちゃった」

血に塗れた手を、再びギコの背中に回す。
時折、戦闘の余波で生まれた風が、突風のようにしぃとギコをなぶったが、
しぃは気にも留めずに、ただ強く亡骸を抱きしめる。

11 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:21:10.35 ID:PKbhOrPi0
(*゚ー゚)「ギコくん、最後に言ってくれたよね。私と一緒に居たかった、って」

少し身を離して、項垂れるように頭を垂れるギコの顔を、見開かれたままの瞳を覗き込む。

(*゚ー゚)「私もだよ。考えが違っても、敵対しても、それでも私はあなたと一緒に……」

言葉の語尾が震えて、しぃは口をつぐむ。
目の前にあるギコの顔が、ぼやけたように揺らめいた。
とすっ、と小さな音を立てて、ギコの胸に顔を埋めるしぃ。

(*゚ー゚)「……一緒に来いって……ただ、そう言って欲しかっただけなのに……」

私、もうどうしたらいいかわかんないよ……。
震える声でそう呟いて、しぃはギコの体と共に、埃まみれの床へと座り込んだ。

12 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:23:09.98 ID:mcndgXO9P
さる支援

13 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:23:14.39 ID:jzvKtVrnO
(*´;ω;`)ブワッ

14 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:23:26.98 ID:PKbhOrPi0
( ゚W゚)「っはぁ!!」

鋭く息を吐いて、ブーンは何度目とも知れない攻撃を繰り出した。
強く羽ばたいた漆黒の翼から、無数のカマイタチが生み出される。
大気を切り裂いて飛び来るそれは、当たれば致命傷を生む一撃。
しかし、

/ ,' 3「ほ。無駄じゃ無駄じゃ」

ブーンの攻撃をあざ笑いながら、荒巻は左腕を大きく振った。
その腕からは、ブーンと同じ漆黒の翼が生えている。
ごう、と大気をかき混ぜて、凄まじい乱流を作り出す荒巻。
ブーンのカマイタチは空気の奔流に飲み込まれ、到達することなく形を失った。

( ゚W゚)「くそ……っ!?」

舌打ちをする暇もなく、その場から飛び退くブーン。
ブーンの足があった場所を、鱗を鳴らしながらヘビがなぎ払う。
獲物を捕らえ損ねたヘビは、ブーンに威嚇音を浴びせながら、荒巻の元へと戻っていった。

15 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:26:04.63 ID:PKbhOrPi0
/ ,' 3「よそ見しておる暇はないぞ」

そう言って、荒巻は戻ってきたヘビを掴み、肩の辺りで切れていた右腕に押し当てた。
ヘビの鱗が消え、その体は人の右腕の姿を取り始める。
瞬く間に、ヘビは荒巻の右腕へと姿を変えた。

( ゚W゚)「ふん。あまりに面白い大道芸なんで、少し見物していただけだ」
/ ,' 3「儂の力を手品呼ばわりか。強がりは時に勇気となるが、お前さんのそれは単なる蛮勇じゃの」

ゆっくりと、ヘビに姿を変えていた右腕で顎髭をしごく荒巻。
その姿には、強者に特有の泰然とした雰囲気が存在した。
余裕を見せる荒巻に対して、ブーンの表情は苦々しい。

( ゚W゚)(まさか、ここまで力に差があるとは……)

小さく舌打ちをするブーン。
荒巻の弱々しい老人の姿に騙されていたわけではないが、相手の力量を見誤っていたことは確かだ。
戦闘を始めてからこっち、ブーンの攻撃は一つとして荒巻に届いていない。

16 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:29:11.96 ID:PKbhOrPi0
/ ,' 3「儂の力は、確かに手品のようなものじゃがな。その力は……これこの通りじゃよ」

そう言って、荒巻は再び左腕を振る。
左腕に生えていた翼が瞬時にひっこみ、変わりに現れたのは長大な尻尾。
は虫類のそれを思わせるシルエットが、目にも止まらぬ速さでブーンに迫る。

(;゚W゚)「くおっ!!」

がつん、と鈍い音がして、ブーンは横薙ぎに吹き飛ばされた。
翼を動かして、壁にぶち当たるのだけはなんとか避ける。
攻撃を受けた左足は、力を発現させているにも関わらず、鋭い痛みをブーンに返してきた。
重く鋭い一撃。生身の上半身に喰らえば、即死は免れないだろう。

――もっとも、外見を変化させることが能力である奴もいるから、一概には言えんがな

形質変化について語ったときの、ギコの声が思い出される。
こいつがそうか、とブーンは納得し、その有用性に歯がみした。

(;゚W゚)「く……動物風情が」
/ ,' 3「動物風情? それは違うな。儂に言わせれば、何を人間風情が、じゃよ」

左腕の尻尾をくねらせて、荒巻が答える。

/ ,' 3「人間はか弱く脆い。体を守る鱗も無ければ、敵を攻撃する牙や爪もない。力は弱く、足は遅い。
    それに対して動物の、なんと力強く多種多様なことか。人間が生物の霊長というのは、傲慢な思い込みじゃ」

17 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:29:52.73 ID:PKbhOrPi0
この世で最も強い動物を作るにはどうすればいいか?
答えは簡単。
何でも出来ていいとこどりの動物を作ればいいのだ。

大きな翼で鳥よりも早く飛び、太い尻尾でゴリラさえ一撃で殺す。
大きな顎は象すら噛み殺し、強靱な鱗はライオンでも退ける。

/ ,' 3「いいとこどりじゃよ。儂がやっているのはな」

話し終えて、再び左手の尻尾を振り上げる。
そして、さして力も込めず、しかし確実にブーンを屠る速度で飛んでくる黒い鞭。
床を擦り、壁を破砕しながらせまるその攻撃を、ブーンは上方に跳んでよける。
だが、

/ ,' 3「上がお留守じゃのぅ!!」

荒巻が嬉しそうに笑い、右手を振り下ろす。
しなるように伸びた右手は、間接を失って軟体となり、鋭いトゲを生やした異形の尻尾を形成。
ぶうん、と派手に空気を裂いて飛び来るそれを、ブーンは

( ゚W゚)「っぐぁ!!」

あえて避けずに、左足の翼で受け止めて見せた。

18 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:30:08.71 ID:qzQMk7plO
さる

19 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:32:24.43 ID:PKbhOrPi0
悪魔の力で形質変化を起こした体。
異形の姿となっていても、それらは全て自分の体である。
翼をトゲに貫かれ、ブーンの体を激しい痛みが襲う。
だが、ブーンは痛みに耐え、残った右足の翼を素早く、大きく打ち振った。

( ゚W゚)「くらえ!!」

肉を切らせて骨を断つ。
ばふ、と大気がかき混ぜられ、瞬間、数え切れないほどのカマイタチが発生した。
甲高い音をあげて、カマイタチは全て荒巻に命中。
激しい風の奔流が、埃を巻き上げ、一瞬全てを見えなくした。

/ ,' 3「捨て身とはな。じゃが……」

もうもうたる粉塵の中、荒巻の悠然とした声が聞こえる。
すう、と視界が晴れるに従い、目に飛び込んできたのは、荒巻を守るように突き出された無数の翼。

/ ,' 3「変化させる事が出来るのは、両腕だけとは限らんぞ?」

そう言って、足、胸、腹、背中、肩、あらゆる場所から生えていた翼を戻す荒巻。
ブーンの心に、強大な存在に対する本能的な恐怖が生まれた。

20 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:33:11.67 ID:PKbhOrPi0
しぃは、ぼんやりとした頭で、これからのことを考えた。
これからのこと。将来のこと。
しかし、しぃの脳裏には何一つ明確なビジョンが浮かんでは来ない。

ギコの存在は、しぃという女性の核であり、全て。
例え離れてしまっていても、ギコが同じ都市内に存在しているだけで、彼女は生きることが出来た。
そんな、大切な存在。世界で一番愛しい人。

しぃの人生は、ギコの手を握り替えした日から始まった。
かけられた言葉を信じ、握られた手の温もりを信じる。
今まで感じたことのない感情は、ただ一緒に居たいと願う単純な気持ちだった。

だが、ギコはもういない。
唯一持っていた将来の想像図、酷く曖昧それは、ただギコと一緒にいること、それだけだった。
ギコがいなくなったしぃには、もう何も残っていない。

(*゚ー゚)「何も残っていないのなら、何をしても同じだよね」

熱に浮かされたように、あははと笑う。

(*゚ー゚)「だから、こんなことしちゃうもんねーだ」

あはは、あはは。笑い声は止まらない。
そして、こちらを見る二人に、ごく自然体で言い放った。

(*゚ー゚)「はい、それまで。動かないでね二人とも」

21 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:33:32.79 ID:jzvKtVrnO
手に入れたぞ・・・オレは悪魔の力を手に入れたぞっ!!

22 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:35:41.37 ID:enhlKiyT0
まあ…今はここなのかなぁ

23 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:35:59.71 ID:PKbhOrPi0
いつのまに移動したのか。
ブーンが気づいたときには、しぃはすでにその場に立っていた。
暗幕に隠された扉を押し開き、中の部屋から、二つの存在を抱えだして。

(*゚ー゚)「荒巻さんも、そこのきみも、動かないようにね」
/ ,' 3「……なんのつもりじゃ、しぃ?」

酷く無表情に問いかける荒巻。
その目は冷たく、すでにしぃを敵として見ているかのようだ。

/ ,' 3「その手に持つ鏡が、どれほど大切で重要なものか。お前さんはわかっておるのかね?」
(*゚ー゚)「もちろん。この鏡が悪魔をこの世につなぎ止め、組織を支えていることぐらいはね」

くすくすと笑うしぃの手には、人の頭ほどの大きさの鏡。
一点の曇りもないその表面には、ゆるゆると流れる霧が映り込んでいるように見える。

(*゚ー゚)「ありがちな展開じゃない? 恋人を殺された女幹部が、組織を裏切るって」
/ ,' 3「やれやれ……。どうしてこうも、思い通りにならん奴らばかりなのかのぅ」

荒巻が幾度目ともしれぬ深い溜息をつく。
その様子を見るしぃの腕の中で、一人の人間がピクリと動いた。

24 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:38:18.10 ID:PKbhOrPi0
( ゚ω゚)「……」

ブーンは、しぃの腕の中にいる存在を認めたときから、ずっと固まっていた。
流れる髪、閉じられた瞳、可憐な唇、長いまつげ。
軽くカールした金髪の女性。
その人こそ、ブーンが心から求めていた、唯一の存在。

( ゚ω゚)「つ……ツン!!」
ξ--)ξ「……ん……」

ブーンの呼びかけに答えたのか、しぃの腕の中で、再び身じろぎするツン。
若干顔色が悪い以外に、ツンに目立った外傷などはないようだ。
その様子を確認し、ブーンは目に見えて安堵した。

( ^ω^)「よかったお……ツンが無事で、本当によかったお」
(*゚ー゚)「うふふ。そうね、本当によかったわね」

笑顔で肯定しながら。
しぃは、ツンの首に腕を回した。
ぐ、と軽く腕に力が込められると、ツンの顔が赤く染まった。

25 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:40:31.12 ID:jzvKtVrnO
しぃ=カテジナさん説が確定しますた

26 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:41:14.16 ID:PKbhOrPi0
ξ;--)ξ「ぅ……く……」

意識がないながらも、苦しげに呻くツン。
白かった肌は、赤を通り越して土気色になろうとしている。

(;゚ω゚)「や、やめるお!! そんなことしたらツンが死んじゃうお!!」
(*゚ー゚)「そうねぇ、死んじゃうわねぇ」

にこにこと。
満面の笑みを浮かべながら、しかしその実がらんどうの気持ちで、しぃはツンの首を絞め続ける。
ゆっくりと、ブーンの表情の変化を楽しみながら。

(;゚ω゚)「な、なんで、なんでこんなことするんだお!! あんたは組織を……」
(*゚ー゚)「そうよ。裏切ったわね。だからこうして、『鏡』と『花嫁』を破壊しようとしているんじゃない」

わかったかなぁ? といった感じで、首をかしげてブーンを見るしぃ。
おどけた表情の中に、夜よりもなお暗い闇を垣間見て、ブーンの背筋に冷たい汗が吹き出した。
その暗闇は、人の絶望。
今のしぃは、ギコと共に生きていたしぃではない。
最下層の薄汚い小部屋で犯されていた頃の、がらんどうのしぃだった。

27 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:42:47.86 ID:/iNJZ1H9O
支援

28 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:45:22.18 ID:jzvKtVrnO
私怨

29 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:46:04.46 ID:PKbhOrPi0
(*゚ー゚)「『鏡』と『花嫁』を失えば、メリルヴィルの晩餐は事実上壊滅する。そうよね、荒巻さん?」
/ ,' 3「……そうじゃな。確かに、その二つを同時に失えば、我々は動くことすらできぬようになる」

淡々と語る荒巻に、にこりと笑いかけるしぃ。

(*゚ー゚)「そう。じゃあ、遠慮無く壊させてもらうわね」
/ ,' 3「果たして、お前さんにそれができるのかね?」
(*゚ー゚)「もちろんよ。なんで?」
/ ,' 3「その二つを破壊すれば、我々の目指す世界は未来永劫訪れぬ。
    お前さんはまた、全ての最底辺で生きることになるやもしれんのだぞ」
(*゚ー゚)「なんだ……何かと思えばそんなこと」

更に笑みを深めて、しぃは鏡を振り上げる。

(*゚ー゚)「だって、その世界にはギコくんがいないんだもの。そんな世界、もうなんの魅力もないわ。
    だからせめて、私とギコくんを闘わせたあなた達組織に復讐する」

それに、としぃは続けた。

(*゚ー゚)「どうせ今の私がその世界に入っても、また最底辺になるだけよ」

一瞬。ほんの一瞬だけ、悲しげに顔をゆがめて。
しぃは鏡を床に振り下ろし、ツンの首に回した手を一気に捻った。

30 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:50:16.42 ID:PKbhOrPi0
すみません、激しく中途で短いですが、今日の投下はここまでとさせていただきます。
やはり書きためが十分ではなく、書きながらの投下だとうまく話をまとめられる自信がないものですから。
次回投下は、やはり一日おいて10/28の夜11時〜12時頃となります。

31 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:51:43.24 ID:oLBZxDxU0
wktkしてまってるよ。
乙!

32 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:52:44.60 ID:jzvKtVrnO
ちょ!?
生殺しかよォォォォォォ!!
8話、期待しとりますぇ

33 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:53:49.13 ID:qzQMk7plO
乙ぱい

34 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 00:57:32.94 ID:uZemV52c0
面白かった
続きに期待

35 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 01:08:35.47 ID:0a2X3CzuO
今一番期待してる
乙だぜ

36 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 01:09:33.70 ID:/iNJZ1H9O

いいとこで止めるねぇ

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 01:14:16.72 ID:+9S/tXzj0
>>1


38 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 01:21:56.04 ID:+9S/tXzj0
   ___        __
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     〆⌒ヽ  ./ /. 〆⌒ヽ.  / /
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39 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 01:23:03.32 ID:uKGTQPB/O
ジョルジュに期待支援

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