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( ゚W゚)ブーンは悪魔憑きとなったようです

1 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:00:46.25 ID:ic7+S1XB0
( ゚W゚)ブーンは悪魔憑きとなったようです

ブーン系小説です。長編予定。
描写に若干のグロ表現やいかがわしい表現がありますので、苦手な人には推奨できません。
大丈夫な人は是非どうぞ。

今日はその5の続きを投下します。
作者は投下の間隔があまりよくわかっていないので、さるさん喰らうかもしれません。
もし投下が止まったらバイバイされたと思ってください。

これまでのお話は、以下のまとめサイト様にてまとめていただいております。
ttp://boonnovel.g.hatena.ne.jp/
ttp://vip.main.jp/
まとめて下さっているサイト様、ほんとーにありがとうございます。・゚・(ノ∀`)・゚・。

2 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:01:50.54 ID:ic7+S1XB0
都市政府集権装置 主要電算装置室

常時真空状態に保たれたクリーンルーム。
欠片ほども汚れの存在しないその場所は、都市政府の全ての要。
バスケットの試合が3つ同時にできる広さの空間には、大きめの一軒家ほどもあるコンピュータが鎮座している。

毎秒二千もの議題を並列処理することができるこの『学習型人工無脳』は、世界崩壊前から稼働中。
3つのチャンネルに分けられた異なる思考形態は、休み無く問題を提起しつづけ、棄却、裁決し続ける。
それは例えば、明日の集光装置の角度調整に関する議題であったり、トイレの修理依頼であったりした。
そして今、『トリニティ』と名付けられたスーパーコンピュータ内では、3時間前から同じ問題が提起され続けている。

『最下層浄化措置検討案』:提起<チャンネル2

最下層に発生した『感染型大規模災害』が上層に伝わる前に、最下層を速やかに浄化すべしとの問題提起。
最下層の浄化手段には、最下層全域への強制放水による洗浄が提案されている。
実行時間は可決後速やかに。

この案件に対して、他の2つのチャンネルはいずれも否定的立場を取っている。
2:1のパワーバランスにより、案件は否決。
だが、『チャンネル1』は、時間内の解決が望めない場合は浄化もやむなしと、条件付の否定である。

チャンネル1が案件を肯定すれば、最下層の浄化措置は直ちに実行に移される。
チャンネル1が決定したタイムリミットは、三十分。
タイムリミット以内に脅威を取り除かない限り、最下層の全ては強制放水により水の底に沈むこととなる。

カウントダウンが始まった。

3 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:04:04.19 ID:ic7+S1XB0
( ^ω^)「お前は……助けにいかないのかお」

無表情に立ちつくすクックルを見て、ブーンが問いかける。
クックルはギコとドクオの戦いを見ても、一歩も動かない。
申し訳程度にブーンが助勢することを遮るように間に立っているが、それも意図してかどうかは判らなかった。

( ゚∋゚)「……千切るの、好き。だから」
( ^ω^)「……は?」

何の脈絡もなく発せられたクックルの言葉に、ブーンは思わず聞き返す。

( ゚∋゚)「オレ、人を千切るのが、好き。オレ、強いことがわかる。
    人は、よわい。もろい。女は、とくに千切りやすくて、好き」

そう言ったクックルの顔に、初めて明確な感情らしきものが浮かぶ。
恍惚としたその表情は、性的興奮の現われ。
視線は落ち着き無く左右に振られ、股間のシンボルは厚手のジーンズを盛り上がらせていた。
それを見たブーンは、汚らわしいものを見たかのように唾を吐き捨てる。

( ゚ω゚)「お前のような奴は、見ているだけで吐き気がするお」
( ゚∋゚)「……」
( ゚ω゚)「ふん、だんまりかお。じゃあ……」
( ゚W゚)「それ以上喋ることなく、速やかに死ね」

ずっと痛みを抑えていた両足の力を解放し、ブーンはクックルに迫った。

4 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:05:25.94 ID:ic7+S1XB0
('A`)「へぇ……あいつ、なかなかすげぇじゃねぇか」

後から後から現われるドクオの複製。
その中の一人が、力を解放したブーンを眺めて小さく感嘆の声をあげる。

('A`)「あいつの悪魔適正はたいしたことがないはずだがな」
(,,゚Д゚)「そんなことはあるまい。奴は見事に使いこなしていたからな」
('A`)「ありえねぇよ。もともと癒合すらうまくいかないくらい適正がなかったんだぞ?」

即刻地獄落ちしても不思議じゃねぇよ。
そう言ったドクオの頭を火線で吹っ飛ばしながら、ギコが別のドクオに問いかける。

(,,゚Д゚)「ならば、奴の適正は身体的側面で計れるものではないのだろう」
('A`)「なんだぁ? じゃあ精神的側面で適正があるって言いたいのか?」
(,,゚Д゚)「いや、精神論などではない。そうだな、奴の場合は……」

クックルに向かって烈風のごとく攻撃をしかけるブーンを見て、ギコは小さく笑みを浮かべながら

(,,゚Д゚)「魂の適正がある、といったところか」
('A`)「……なんだそりゃ。わっけワカンネ」
(,,゚Д゚)「貴様が理解すべきことではない。安心して死ね」

言い終わるなり転瞬。左腕でバックブローをたたき込み、背後から近づいていたドクオを左腕で細切れにする。
逆立った黒い鱗が、肉片をまとわりつかせながらじゃらりと音を立てた。

5 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:06:30.34 ID:ic7+S1XB0
( ゚W゚)「おおおぉぉぉッ!!」

ブーンの下半身が柔軟なバネにより引き絞られ、鋭い回し蹴りが放たれる。
空を裂くようにして放たれたその一撃は、猛烈なカマイタチを生み出した。
不可視の刃がクックルに向かって飛ぶ。
しかし、クックルは微動だにせず、その攻撃を受け止めた。
鉛色に硬質化した肌が風を弾く。着ていたタンクトップが細切れになって吹き飛んだ。

( ゚W゚)「……なかなかイイ体してるな」

カマイタチが通り過ぎた後も、小揺るぎもせずに立つクックル。
その体表には一筋の傷すらも見いだせず、ブーンは内心舌打ちしながら軽口を叩いた。
『破軍』の座を占めるジョルジュと同格で、『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人である『巨門』の座につくクックル。
ジョルジュとの戦闘を鑑みてその力量差は覚悟していたが、ここまで歯が立たないとなると、いっそ清々しい。

( ゚W゚)(間接攻撃は効かない、か……。なら、直接攻撃をするまでだ)

相変わらず悠然と構えるクックルに、目隠し程度のカマイタチを放ってブーンが飛んだ。
一応攻撃を受け止める際には目を閉じたので、フェイントの効果はあったのだろう。
それでも全く動かないクックルの首を刈るようにして、ブーンの足がしなった。
だが、

6 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:07:47.93 ID:ic7+S1XB0
(;゚W゚)「がっ!?」

クックルの首に足が当たった。
そう思った瞬間、ブーンは大きく弾かれて地面に転がっていた。
体が無意識に痙攣し、心臓が嫌な動きをして飛び跳ねる。
馬鹿な。なんだ。一体何が。
自分の身に起った事が把握できず、ブーンはクックルに視線をやる。

( ゚∋゚)「……」

クックルは先ほどと変わらずそこに立っている。
しかし、その体表にわずかな光が走るのを見て、ブーンは理解した。

(;゚W゚)「そうか……電気か」

しかも、触れたブーンを吹っ飛ばすほどに強烈な。
クックルの体表を細かく走る光は、おそらく空気中の塵埃に反応した雷光だろう。
ブーンが自らの悪魔である『ストーンカ』の特性を見抜いたことに、しかしクックルはいささかの動揺も見せなかった。
あくまでも無表情に、ブーンにむけて両腕を無造作に突き出す。

――パリっ

まるで牛の角のように突き出された腕の間に、明確な紫電が走るのを見てブーンが血相を変えた。
未だに痺れの残る体を無理矢理動かして、ブーンはその場から飛び退く。
その瞬間、空気が破裂する音と共に、辺り一面が白色に染まった。

7 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:11:16.36 ID:rKC0HnIaP
ktkr

8 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:12:23.19 ID:ic7+S1XB0
(;,゚Д゚)「くぉっ!?」
('A`)「チッ、あの馬鹿!!」

あたりが白色に染まると同時に、周囲の空気が耳鳴りを覚えるほどに帯電する。
首筋の毛が逆立つのを感じ、ギコは戦闘を中断して、慌ててその場から大きく飛び退いた。
しかし、ドクオはそうはいかなかった。
クックルの放った雷撃の余波を受けて、新たに三人ほどのドクオが物言わぬ骸となって転がる。
それらは一様に、壁際に積み上げてあった死体の山の一角となった。

('A`)「くそ、筋肉馬鹿が……気をつけろ!!」

三人を失い、それでも10を越える複製を残しながら、ドクオがクックルに怒鳴った。
その様子を見たギコの中で、ふと小さな疑問が生まれる。
だが、その疑問を明確なものとする前に、ドクオの攻撃が再開した。

相変わらず力任せに左腕を叩き付けてくるだけのドクオの攻撃。
だが、相手が捨て身な上に、その左腕が『命を奪う』という特殊能力を持つ以上、迂闊なことはできない。
ドクオに憑く悪魔は『チェルノボグ』。右手は仮初めの命を与え、左手は生者の命を奪う。
時折火線を伸ばし、あるいは左腕をなぎ払い、堅実にドクオを屠っていくギコ。
自らの左手に憑く『ファフニール』以外の部分で攻撃を受ければ即死であるため、緊張感は極限にまで達している。
しかし、路地裏から新たに四人のドクオが現われたのを見て、ギコは大きく舌打ちをした。
捉えたと思った疑問は、そのまま戦闘に飲み込まれて形を失っていった。

9 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:13:26.61 ID:DFz0ARix0
wktk

10 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:14:44.54 ID:ic7+S1XB0
――その時、少し離れた地面に倒れ伏す兄者と弟者がぴくりと動いた。

兄者と弟者。顔が非常に良く似ている二人は、実は兄弟ではない。
兄弟どころか人間ですらない彼らは、ギコが作成した亜生体、ホムンクルスである。
細胞レベルで悪魔憑きとしての特性を与えられた彼らは、最初から失う命が無い。
体は動ける限り動くし、死なない限り死なない。
だからこそ、胸を貫かれようが、命を奪う左手で吹き飛ばされようが生きている。

だが、さすがに二人のダメージは大きかった。
言葉を発することもできず、二人は戦いを視線の端で捉え続けるのみ。
そして、その視線の端で白色の雷撃が爆発した時、彼らは確かにドクオの不審な行動を発見した。

あれだ。あれが、あのドクオの弱点であるはず。
なんとかしてギコに伝えなければ。
そう思うも、大破した体は全く動かない。
やがて視線は混濁して定まらなくなり、瞼が鉛のように重くなる。

――暗闇の中に、兄者と弟者の意識はゆっくりと落ち込んでいった。

11 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:17:17.07 ID:ic7+S1XB0
どう、と背中から落下し、ブーンは息を詰まらせた。
肺の中の空気が絞り出され、目の前が急に暗くなったように感じる。

(;゚W゚)「っかはっ!! はっ!!」

無理矢理息を吸い込みながら、ブーンは呼吸を回復させる。
今のは危なかった。素直にそう思う。
クックルの両腕から放たれた雷撃はブーンの足下に命中。
指向性を持った電気の奔流は、床に着弾するとあたり一面に飛び散った。
上方に飛んだブーンですら感電させる一撃。

(;゚W゚)「ぐ、く、ぅ……」

無理矢理に横隔膜を動かしたせいか、胸に不気味な痛みが残る。
ブーンはそれを無理矢理無視しながら、クックルを見据えた。

12 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:20:58.09 ID:ic7+S1XB0
( ゚∋゚)「お前、丈夫。千切りにくそう。いらない」

ブーンが死んでいないことに落胆したのか。
ボソボソと呟くように言って、クックルが身をかがめた。
瞬間、クックルの足下が爆裂する。

(;゚W゚)「うぉっ!!」

床をえぐり、破壊しながら、クックルが猛烈なスピードでブーンに突っ込んできた。
その勢いは先ほどまでの動きがない姿とは別物で、まるで人が変わったかのようである。
だが、表情は相変わらず無感動なままで、それが逆に恐ろしい。

空気を巻き込んで迫り来る巨体。
その勢いもさることながら、鉛色の体表に走る雷はことさらに厄介だ。
分かり易く言えば、スタンガンを遥かに上回る電気が流れ続けるダンプが突っ込んでくるような。

(;゚W゚)「く、調子に――乗るなっ!!」

横っ飛びに飛び退くブーン。
地面を半ば転がるようにして着地しながら、回転はそのままに大きく足を振ってカマイタチを数本走らせる。
だが、その攻撃はやはり空しく鉛色の体表を滑るのみ。
悔しげに顔をゆがめるブーン。直接相手に触れる事が出来ない上に、間接的な攻撃はすべて無効化される。
なんとかして相手を沈める方法を考え、ブーンが立ち上がったその時――

サイレンが鳴り響いた。

13 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:22:26.22 ID:ic7+S1XB0
都市外周 水源確保槽

水源確保槽は、主として雨水を貯蔵している巨大な水槽である。
都市の外周をぐるりと囲むようにして作られた空間は、都市に必要な水の全てをため込んでいる。
いくつかの区画にわけられたその空間は、一つ一つの容量が数万トンにものぼる。

そして今、その一つから最下層地区への緊急放水のために、放水用のバイパスが接続されようとしていた。

14 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:24:03.92 ID:ic7+S1XB0
同時刻 最下層中央エレベータ

地下数千メートルに位置する最下層からの唯一の脱出手段である中央エレベータ。
漏斗を逆様にして伏せたような形をしたその施設は、恐慌に煽られた人々によってごった返していた。
皆が殺到して自分勝手に乗り込もうとする余り、エレベータに詰め込まれた人は圧迫され、中には骨折する者もいる。

死にたくないという一念で行動する集団は、他の生命に対してあまりにも無関心。
背中を押された老婆が転倒するが、誰も助け起こすことはない。
老婆はそのまま背中、頭、首を群衆に踏みしだかれて、内蔵を破裂させて絶命した。

エレベータは本来、このような状況を想定して作られてはいない。
それはつまり、何かがあった場合、最下層市民は救助されることなく見捨てられるということ。
日々の暮らしに埋もれて風化していたその事実を目の前に突きつけられて、民衆はパニックになっていた。

その時、喧噪を圧してサイレンが鳴り響く。
腹の底まで落ち込んで心臓を圧迫するようなその音は、中央エレベータのシャフト部分から鳴り響いていた。
がぐん、と振動が施設全体に走る。
そして、呆然と天を見上げる人々の目の前で。
エレベータシャフトはその根本から接続を断ち切り、遥か上方の天井に向かって回収され始めた。

15 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:26:23.79 ID:ic7+S1XB0
空気をふるわせてサイレンが鳴り続ける。
心臓を鷲づかみにされるような不吉な感覚を覚えて、ブーンは眉をひそめた。

( ゚W゚)「これは、一体……?」

ふと見ると、クックルとドクオもまた動きを止めていた。
クックルは無表情に。ドクオはニマニマと笑みを浮かべて。

(,,゚Д゚)「貴様ら……最初からこれが狙いか」
('A`)「ックク。まぁな。一人一人ぶち殺していくのもいいんだが、それだとあまりにも効率が悪い。
   俺達が欲しいのは、単なる数としての『贄』だからな。殺し方は問題じゃねぇ」
(,,゚Д゚)「外道が……」
('A`)「お褒めに預かり恐悦至極、ってか。まあ、俺達にとっちゃ良い方に転んでくれて何よりだぜ。
   思惑通りに運ぶよう、一応手回しはしてたがな」

その言葉に、ギコの中にあった一つの推論が、急速に形を伴って確信へと変わる。

(,,゚Д゚)「まさか……トリニティを?」
('A`)「ハ。あんな人工無能に支配されてる不幸を呪うんだな。イジったらすぐに従順になりやがったぜ」

周囲を取り囲みながら嘲笑するドクオ達に、ギコが拳を握りしめて苦い顔をする。
都市政府の中心である『トリニティ』は、全ての判断を処理する。
その中には政府直轄の都市警察に関する事柄も存在し、当然ながらギコのレポートに関する事柄も含まれる。

16 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:28:32.27 ID:ic7+S1XB0
(,,゚Д゚)(通りでレポートが握りつぶされ続けていた筈だ……)

レポート作成にかかった時間を軽く嘆いて、ギコは周囲を取り囲むドクオを睨みつける。
ドクオはそんなギコを楽しげに見やるのみだ。

(;゚ω゚)「ギコ、これは何だお? 一体何が起ったんだお?」

一人話について行けていなかったブーンが、ギコに問いかけた。
クックルが戦闘態勢を解いているのを見て、警戒しつつもギコに話しかける余裕は出来たらしい。

(,,゚Д゚)「ああ……これは警告音だろうな。おそらく今頃、中央エレベータのシャフト回収が行われているはずだ」

できるだけ感情を交えずに、淡々と事実のみを語るギコ。
だが、ブーンはその話の内容に激高した。

(;゚ω゚)「何なんだおそれは!! そんなことしたら、市民がどうなるかぐらいわからんのかお!!」
(,,゚Д゚)「もちろん承知の上だろう。だからこそ、この方法が採決された」

おそらく、トリニティの下した判断は『全市民と最下層の投棄』だろう。
市民が次々とリビングデッドになる今の状況は、『大規模感染症の発症』に重なる。
この様な場合で人工無能が下す判断は『最下層の封鎖』及び『強制放水による浄化措置』であると容易に推測できた。

17 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:28:52.48 ID:DFz0ARix0
wktk

18 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:30:03.93 ID:r/IrjzIo0
おい!ちょっと集合!
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/32930/1161465359/


19 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:30:38.55 ID:ic7+S1XB0
(,,゚Д゚)「おそらく、浄化が実行されるまでには、若干のタイムラグがあるはずだ。
     それまでにこの状況を打破出来なければ、最下層は全て水の底に沈むことになる」

浄化は強制放水によって行われるだろう、と付け足すように話すギコ。
そして、被害が拡大しないと確認されるまで、数時間、あるいは数日、数ヶ月、もしかしたら数年ほど。
最下層にはみっしりと水が満たされ、その中で人や物はゆっくりと腐れ果てていくことになる。

(;゚ω゚)「み、水に……全てが」

全てが水の中に沈むと聞いて、ブーンが言葉を失う。
その様子を見てドクオが仄暗い笑いを浮かべた。

('A`)「どうやら力不足だったようだな、ギコ。お前は死なねぇかもしんねぇが、他の市民はそうはいかねぇだろ」
(,,゚Д゚)「……」

並んだドクオのにやけ面を吹き飛ばしたい気持ちに駆られながらも、まったくの図星を突かれて押し黙るギコ。
王手。チェックメイト。詰み。手詰まり。打つ手無し。
敵の計画を読めなかったのが痛恨の、そして致命的なミスだ。
正直ドクオを見くびっていただけに、ギコはことさらに悔恨の念にさらされた。

20 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:32:45.54 ID:ic7+S1XB0
('A`)「んで、どうする? まだやんのか?」

ニヤニヤと笑いながら、ドクオが意地悪くギコに問いかける。
確かに、今からでも事態を収拾させることは可能だ。
ドクオを殺せば術者のいなくなったリビングデッドは死体に戻る。
被害拡大の可能性が無くなれば、浄化措置と封鎖は直ちに棄却されるだろう。
だが、それが難しい。
先ほどからいかなる攻撃にも応える様子がなく、ドクオは複製身の数を増やし続けていた。
今はその数を30人前後にまで増加させている。

(,,゚Д゚)「もちろんだ。貴様に一撃くらわしてやらん限り、気持ちよく眠ることは無理なようでな」

難しいとわかっていても、諦めることはできない。
最下層のような密閉空間で市民が一斉に死ぬようなことになれば、その『贄』としての効果は尋常ではない。
恐らくは、過去にアメリカで彼らが行った『悪魔降ろし』に匹敵する『何か』が召喚されるはずだ。
そのようなことになれば、間違いなく中方都市は『奈落落ち』するだろう。
資料として見せられたアメリカの衛星写真を思い出し、ギコは背筋に冷たい汗が浮かぶのを感じた。
アメリカ大陸に点在する、物理的に考えて異常な大きさの、穴。

させない。あのようなことは、絶対に。

心に決めて、ギコは最優先目標であるドクオへの攻撃に参加させるため、ブーンに目をやる。
そして声をかけようとして、そのまま驚愕のあまり固まった。

ブーンの足から、真っ黒な――ひたすらに真っ黒な翼が生えていた。

21 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:35:50.13 ID:ic7+S1XB0
ばさり、と。
腿の辺りから生えた、身の丈ほどもある一対の翼をはためかせ、ブーンの体が数センチほど静かに浮き上がる。
足下にはゆるやかな風が渦巻き、ブーンを押し上げているのが判った。

(;,゚Д゚)「ブーン……」
(;'A`)「馬鹿な……デキソコナイが形質変化だと? しかも、何で黒い羽なんかが……」

驚愕から立ち直ったギコが、ブーンに声をかける。
しかし、ブーンは答えない。
ブーンはギコを完全に無視して、未だに驚愕の表情を浮かべるドクオへと視線を向けた。

( ゚W゚)「おい、お前……。最下層をどうするって?」
('A`)「あぁ? ……んだよ、偉そうに。舐めてんのか」
( ゚W゚)「うるさい殺すぞ。質問に答えろ」
(;'A`)「く……。ああ、なら言ってやるよ。この最下層をな、水で洗い流してもらうんだよ。
   きれーさっぱり、汚いモン全部を水洗便器みてぇにな」

わざわざレバーを操作するジェスチャーも混ぜて、ドクオが嘲笑しながらブーンに答えた。
その答えを聞いたブーンの体が、小さく震えるのを、ギコは確かに見ることができた。

22 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:36:29.45 ID:AcKQdctvO
六話を見たい…('A`)

23 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:37:33.52 ID:ic7+S1XB0
( ゚W゚)「お前ら。何様のつもりだ」
('A`)「知るか。何様だったら納得するんだよ? 神様か? 神様ならやってもいいかもな」

ヒヒヒと笑うドクオ。
だが、その言葉はブーンにとって――今のブーンにとっての、一番の地雷だった。

('A`)「ひひひ……っひ!?」

風が渦巻く。
ドクオの体が、まっぷたつになった。その隣のドクオは頭を割られた。
他の場所に立っていたドクオは、三人ほどまとめて首を飛ばされた。
それを見て逃げようとしたドクオは股関節から足を吹き飛ばされ、胴体が床に落ちる前に胸を斜めに切断された。

吹き荒れる血煙、飛び散る肉片。
それは全て、ブーンの翼の一振りによるものだった。
ドクオが反応する暇もない程に早く、そして圧倒的な力だった。

24 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:38:56.28 ID:ic7+S1XB0
(;'A`)「馬鹿な、ありえねぇ……デキソコナイが、こんな強い力を使えるわけがねぇ」

残ったドクオ達が後じさる。
ドクオは元々、ネクロマンシーの腕を買われて七柱の一人となった存在である。
故に肉弾戦は苦手としていたが、それでもデキソコナイとなったブーンに負けるほど劣っているつもりはなかった。
だが、ブーンはやすやすとドクオの複製身を破壊してのけた。圧倒的な力量によって。

( ゚W゚)「お前。神様ならやっていいと言ったな」

驚愕の表情を浮かべて呆然とする数体のドクオに向かって、冷たく言い放つブーン。
神様なら不要な物を洗い流してもいいと。
神様なら不要と決めつけてもいいと。
神様なら自らの作り出した不要物を排除してもいいと。

( ゚W゚)「そんなわけがあるか……。命も、生活も、そして愛する者も。全ての決定権は所有者にある。
     何人たりとも、他人の勝手で他者の大切な物を奪うことは許されない。たとえそれが神であろうとも!!」

叫んで、ブーンが一際大きく翼を打ち振る。
以前とは比べものにならないほどに大規模なカマイタチが発生し、残ったドクオを切り刻んだ。

25 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:40:03.65 ID:ic7+S1XB0
風が吹き抜けた後、ドクオだった物体が、中身を撒き散らしながら地面に転がった。
全て即死であることは明白。これでこの場にいるドクオは全て片づいた。
だが、

(;'A`)「ッチ。厄介だな、お前……」
( ゚W゚)「次から次へと……ゴキブリのようだな」

物陰から新たに姿を現したドクオにむかって、ブーンが吐き捨てるように呟いた。
ドクオはその言葉に構わず、ブーンに問いかける。

('A`)「おい、お前……お前に憑いてるの、本当に『ヴィゾフニル』なんだろうな?」
( ゚W゚)「知らんし、知りたくもない。憑けたお前らが知る通りだ」
('A`)「その俺達の知りうる情報と違うから戸惑ってるんだろうが、クソ馬鹿が」

ゆらり、と羽ばたくブーンの黒い翼を見て、ドクオが顔をしかめる。
悪魔と一括りにされているとはいえ、本来ヴィゾフニルの性質は光である。
間違ってもあのような翼が……真っ黒な翼が『形質』として現れる道理はない。
何より、癒合すら上手くいかなかったデキソコナイが『形質変化』させることなどありえない。

26 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:41:49.60 ID:rKC0HnIaP
ブーンかっこいいなwww

27 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:42:12.40 ID:ic7+S1XB0
('A`)「……まあ、いい。少し厄介なだけでやることは変わんねぇからな。やれ、クックル」

ドクオは結局、思考することを放棄した。
理由はわからないが、それを考える必要はそれほどあるとは思えない。
邪魔者であることに変わりはないし、殺せばそれですむ話だ。

声を掛けられると同時に、クックルが再度爆発音を響かせて猛烈なタックルをかました。
一瞬でトップスピードに乗ったクックルは、体中から雷光を散らしてブーンへと肉薄した。
ブーンは慌てる様子もなく翼を打ち振って空中へとその身をかわす。
そして地面をえぐりながら急停止したクックルにむけて、数段鋭く強烈になったカマイタチを放った。

( ゚∋゚)「む……だ、無駄」

顔の前で腕を交差させ、目をおざなり程度にガードするクックル。
カマイタチは先ほどまでと同じくクックルの肌に傷一つつけられず、後方へと吹き散らされた。
わずかに風に押されてクックルが後方へと押しやられたが、それだけだ。

( ゚W゚)「ふん。流石に、頑丈だな」
( ゚∋゚)「オレ、お前の攻撃、効かない。オレ、鉄の肌。強い」

薄く満足そうに口をゆがめるクックル。

28 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:43:22.56 ID:ic7+S1XB0
( ゚W゚)「そうか……。なら、これでどうだ」

ブーンは羽を大きく広げた。
羽根の一枚一枚が、大きく膨らむ。
ブーンの周囲に、大きな空気の流れが生まれた。

( ゚W゚)「……っふ!!」

――ごぅ!!

気合い一閃。極限にまで膨らんだ羽が、大気を大きく巻き込んで渦巻く竜巻を再現する。
周囲の全てを切り裂きながら、風は荒れ狂い、地面すらえぐりつつ驀進。
竜巻はそのまま進路上のクックルを飲み込み、布の切れ端と成り果てていた服の残骸を吹き散らした。

だが、クックルが鉄の肌と呼んだ鉛色の肌には、相変わらず傷はついていない。
轟々と音を立てる風の中で、勝ち誇ったかのように口を歪めて笑うクックル。
その目はあからさまにブーンの無力さをあざ笑っていた。
そして、クックルは悠然と腕を突き出し、ブーンに向かって雷撃を放とうとする。
しかし、

29 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:44:50.58 ID:ic7+S1XB0
( ゚∋゚)「……!?」

ふわり、と。1トンを越える重量を持つクックルの体が、風に煽られて持ち上がった。
そしてそのまま、クックルは風に乗せられて、200mほど上方にある天井付近まで急速に上昇させられる。

( ゚∋゚)「う、うっ!?」

予想外の事態に手をじたばたさせるクックル。
空中であわてふためく無様な姿を見て、ブーンは冷たく言い放った。

( ゚W゚)「お前は随分と固い肌をしているが……脳や内臓まで鉄で出来ているわけではあるまい。
     その高さから落ちればどうなるか。試してみるか」

ブーンの言葉が聞こえたわけではないだろうが、クックルの顔がはっきりと恐怖にゆがむ。
そして、クックルの体を支えていた風が鳴りやんだ。

( ゚W゚)「神なんぞクソ喰らえ。だが――せいぜい祈るがいい」

聞いたことのない様な長い長い悲鳴をあげて、クックルは猛烈な勢いで落下していった。

30 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:47:09.73 ID:ic7+S1XB0
(;'A`)「うおっと!?」

クックルが側に落下してきたため、ドクオが思わず身をかわす。

――ッバガン!!

クックルの落着と同時に地面が爆発したかのように大きくえぐられる。
もうもうたる粉塵が風に散らされて収まった後には、小規模なクレーターと、無惨に事切れたクックルの姿があった。
口から内蔵を飛び出させ、穴という穴から血を垂れ流すクックルをドクオは確認、憎々しげに吐き捨てる。

('A`)「クックル……クソ、迂闊すぎんだよ、馬鹿が」
(,,゚Д゚)「これで2対1。貴様がこうなるのも時間の問題だな」
('A`)「クソが……そうはいくかよ」

ニマリとドクオが笑うと、再び湧き出るかのように現われるドクオの複製身。

('A`)「俺はどんだけやられてもしなねぇ。殺せるもんなら殺してみろよ」
(,,゚Д゚)「……そうだな。そろそろ終わらせるか」

静かに言い置いて、ギコが左腕の『ファフニール』を構える。

(,,゚Д゚)「最初は、複製の中に本体が紛れているのだと思った。だが、まんべんなく殺しても本体はいない。
     次に疑ったのは遠隔操作だが、それにしては動きが正確、かつリアルタイムだ」

淡々と話すギコ。
ドクオは、ギコを伺うようにして取り囲んでいる。

31 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:50:02.41 ID:ic7+S1XB0
(,,゚Д゚)「複製の中に潜むでもなく、遠くに潜むでもない。ならば、あと考えられる可能性はそれほどない」

言いながら、周囲を見回す。

(,,゚Д゚)「俺が直接見える場所で、観察しながら複製身をけしかける。自分は何かに潜みながら。
     潜む場所は、出来るだけ攻撃されにくいものがいい。手が出せない、もしくは手を出しづらい場所が。
     そう、例えば――『積み上げられた死体』なんかは最高の場所だろうな」

瞬間――ばしゃり、と水気を伴った音をたてて、ドクオが死体をぶちまけながら飛び出した。
ずっと死体の山に潜みながら複製身を操っていたドクオ本人は、そのまま逃げの一手を打とうとする。
だが、

(,,゚Д゚)「逃がすかっ!!」

空気を一直線に焼いて伸びた火線は、本体を守ろうとした複製身ごと、ドクオの胸に大穴をあけた。
言葉もなく燃え上がり、地面に転がるドクオ。
それと同時に、ギコを取り囲んでいたドクオの複製身が次々と倒れ伏す。
そして、段々とその身は腐り落ち、やがて腐臭を漂わせるゲル状の物体となった。

(,,゚Д゚)「クックルの雷撃の際、お前は三体の複製を使って雷から死体の山を守った。
     そして落下してきたクックルの衝撃からも、死体の山を守った。
     あからさまで迂闊な行動。お前の敗因は、それだ」

もう聞こえてはいないであろう、ドクオであった火柱に向かって、ギコは付け足すように説明した。
火はやがて小さくなり、後にはうずくまるように炭化した人間の死体のみが残った。

32 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:50:41.56 ID:DFz0ARix0
wktk

33 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:51:34.58 ID:ic7+S1XB0
都市政府集権装置 主要電算装置室

最下層の騒ぎなど全く伝わらない静かな場所で。
都市の全てを握っている『トリニティ』が、一つの案件を棄却した。
チャンネル2が提起していた最下層浄化措置は、大規模災害の収束と共に不必要と判断。
続いて封鎖措置の解除を決定し、最下層の運用を通常レベルに移行させた。


同時刻 最下層中央エレベータ

エレベータ施設に詰めかけていた人々は、リビングデッドが倒れ、唐突にサイレンが鳴りやんだ後も沈黙を保っていた。
押しつぶされそうな恐怖の中、じっと息を潜める。
まるで、そうしていれば怖いものがやってこないと信じるかのように。

やがて、その沈黙をやぶるかのように、上方から小さな機械音が鳴り響いてきた。
天井を見上げる人々。その視線の中、収納されていたエレベータシャフトがゆっくりと降りてきた。
だが、市民の中に歓声をあげる者はない。
被害が広がるのを防ぐためにエレベータを封鎖し、危険が無くなれば平然と現状を復帰させる都市政府。
見捨てられ切り捨てられた絶望感は、拭い去ることの出来ない都市政府への不信感として残った。
広がる不信、そしてそれでも頼らなければならないことによる諦め。
様々な感情をのぼらせた顔を見合わせながら、お互いの存在を確認し合う市民達。

エレベータシャフトが接続を終え、再び施設が大きく震えた。


「屍は笑う」終

34 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:52:38.91 ID:rKC0HnIaP
作者乙

35 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:53:42.51 ID:ic7+S1XB0
その5終了です。今日の本編投下はここまでとさせていただきます。
以下、ここまでの主要登場人物、設定紹介
(これまでのネタバレを若干含みますので、以前の話を読み終わっていない方にはオススメできません)

36 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:54:29.55 ID:ic7+S1XB0
※ブーン
22歳。元貿易公司社員。
一ヶ月前に『メリルヴィルの晩餐』にツン共々拉致され、悪魔憑きの儀式を受けさせられた。
なぜブーンが選ばれたのかは不明。
中途半端に適正があったために、不完全な形で悪魔が癒合する。
組織から解放されてからは会社を辞め、最下層に居を移してツンの捜索に打ち込む。
ヴィゾフニル 《Vizohunir》出身地:北欧
ブーンの両足に憑く悪魔。鳥族で、分類は霊鳥。
大気を操り、鋭いカマイタチを起こすことも出来る。
ヴィゾフニルは北欧神話の世界樹イグドラシルの頂きに住む、「木の蛇」という名をもつ雄鶏。
自ら光輝いて枝々を照らすという。フレースヴェルグと同一の存在であるとも推測されている。
イグドラシルの根元で根を食い荒らす大蛇ニーズホッグと対立している。

※ギコ
30歳。中方都市警察特殊部隊所属。
常に冷静かつ冷徹な男で、何事も合理的に考える。
しかし、一度決めた事は絶対に覆さない性格も併せ持つことから、根はかなり熱いと思われる。
都市警に就職したのは三年前。凄まじい勢いで功績を挙げる。現在の階級は1等警官。
過去の仲間であるしぃとは恋人関係にあった。
ファフニール 《Fafnir》出身地:北欧
ギコの左腕に憑く悪魔。龍族で、分類は邪龍。
何者にも破ることの出来ない鱗を持ち、憑依者を守る。
腕の先端に開いた穴からは超高温の熱線を射出し、あらゆるものを焼き尽くす。
ファフニールは、ゲルマン神話に登場する邪悪なドラゴンである。
空を飛び、口から炎を吐き出す凶暴なドラゴンであり、その血を浴びることにより不死の力を得ることができたという。
ファフニールの心臓を焼いて食べたジークフリートは、鳥の言葉を理解し、この世で一番の賢さをも手に入れたと言う。

37 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:55:22.94 ID:ic7+S1XB0
※ショボン
22歳。最下層の非合法ショップ『バーボンハウス』オーナー
きさくながらも距離感をわきまえた性格で、趣味のバーもそこそこにぎわっている。
小器用でなんでも自分で作りたがるが、妙なところに味をつけようとして、たまに失敗することもしばしば。
ブーンとは共同高校時代の同級生で、卒業後は同じ会社に入社。
しかし脱サラして突然最下層に現在の店を構えるようになる。
情報屋としても活動しており、その話術とスタンスで多くの情報を集める。

※ジョルジュ長岡
27歳。『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人『破軍』。
元々は陽気な男だったが、三年前に組織に属してからは残虐性を増す。
いつも滋養と健康に飢えており、食事を邪魔されることを最も嫌う性格。
ニーズホッグ 《Nidhhoggr》出身地:北欧
ジョルジュの右腕に憑く悪魔。龍族で、分類は邪龍。
自在に長さを変えることができ、先端の牙からは全てを腐敗させる『フヴェルゲルミルの水』が分泌されている。
その体表は鉄よりも固く、鱗をショットガンのように飛ばすことも可能。
ニーズホッグはゲルマン神話における最も邪悪な存在。
「怒りに燃えてとぐろを巻く者」「あざ笑う殺人者」「恐るべき咬む者」など様々な二つ名で呼ばれ、恐れられている。
イグドラシルというトネリコの大樹の根の1本に噛み付き、世界の滋養を奪い、世界に暗い影を及ぼしている。
そして世界の終末ラグナロクの日には、イグドラシル全体を倒してしまうとされる。
霧深きニフルヘイムに湧き出ている、フヴェルゲルミルの泉という有毒の熱泉の底に潜んでいると言われる。
ニーズホッグはイグドラシルの根の滋養だけでは飽きたらず、死者を喰らい、その血をすするものとされている。

38 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:56:29.55 ID:ic7+S1XB0
※兄者/弟者
製造から2年経過。外見、精神年齢は24歳前後。中方都市警察特殊部隊所属。
非常によく似た顔立ちをしているが、兄弟ではなくギコが作り出したホムンクルス。
生まれ持った共感能力と高い悪魔適正により、人為的な悪魔兵器とするために作られた。
制作段階での違いからか、兄者はよくしゃべり、弟者はほとんど喋らない。
二人一組で戦い、戦闘の際には兄者が後方支援、弟者が直接戦闘を行う。階級は共に警士長。
焔口 《Enku》出身地:日本
兄者の右腕に憑く悪魔。邪霊で、分類は幽鬼。
五指の先から炎を噴出し、相手を焼く。
炎はそれ自体が一つの独立した餓鬼となり、例えかわされたとしてもしつこく追跡を続ける。
炎は一度着弾すれば消えることはなく、相手を焼き尽くし食らい尽くすまで燃焼を続ける。
焔口は餓鬼の一種で、口から炎を吐き出し、飛んでいる虫を焼いては食べる。
餓鬼の例にもれず、その飢えは満たされることがない。
クルースニク 《Kresnik》  出身地:スロヴェニア
弟者の左腕に憑く悪魔。魔族で、分類は幻魔。
力を使う際には白く発光し、命無き者を退ける。
軟体であり、剣や槍、斧といった単純な武器であればその身を変化させて模倣することができる。
クルースニクはイストリア地方の吸血鬼始末人。
名の語源は「十字架」。光の勢力に助けられる、善の象徴的存在である。
闇を司る邪悪な吸血鬼クドラクは永遠の仇敵であり、両者は豚、雄牛、馬などの動物に変身して戦うとされる。
クルースニクが変身した動物は白い色をしているという。

39 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:57:38.65 ID:ic7+S1XB0
※ドクオ
20歳。『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人『武曲』
徹底的な悲観論者であり、いつも憂鬱な表情をしている。陰鬱で毒舌家、行動は迅速かつ大胆。
元々が孤児であり、明るい者、幸福な者に対して激しい嫉妬心と敵対心を持つ。
チェルノボグ 《Tchernobog》出身地:ロシア
ドクオの両腕に憑く悪魔。鬼神族で、分類は死神。
右手は死体に仮初めの命を吹き込み、左手は触れた命を奪い去る。
仮初めの命を得た死体は生者を襲い、襲われた者もまた生ける屍として徘徊する。
作り出したリビングデッドを自らの複製身として大量に操ることも可能だが、
細かい操作のためには自分の視界範囲内で操作する必要がある。
チェルノボグはロシアの悪神。「黒い神」の意。黒、すなわち夜と闇を支配し、悪を司る。
地においては破壊を司る者とされ、死者の神でもあった
チェルノボグは人に不幸をもたらすという能力ゆえに、しばしば人に呪いをかける際にその名を唱えられるという。

※クックル
年齢不詳。『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人『巨門』
筋骨隆々の大男であり、異常なまでに無口。残忍な性格ではないが、人を千切るのを好む悪癖がある。
何らかの行動を起こす場合ですら何も喋らないため、何を考えているのかはわからない。
ドクオとは何故か馬が合うらしく、行動する際は大抵一緒に行動している。
ストーンカ 《Stoneca》出身地:ブルガリア
クックルの皮膚全てに憑く悪魔。獣族で、分類は魔獣。
皮膚を硬質化させ、あらゆる攻撃をはじき、受け流す。
体表には凄まじい電気を纏う事が可能。特に両腕は指向性の放電能力すら備える。
ストーンカはブルガリアに棲息する巨大な牝牛の怪物。ブロンズのような皮膚を持ち、その咆哮は大地を揺るがす。
牛の魔獣は、太古より雷雲の化身と考えられていた。
その声が雷鳴を表し、疾走する姿は黒雲が大空を駆け抜ける姿を模しているのである。

40 :dfjh2446(コンピュータ法務部) :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:57:41.78 ID:Nbepe4LV0

■■お前ら全員逮捕のお知らせ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

糞VIPPER氏ね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
VIPのチキン℃も、お前ら全員唐揚げにして食ってやる!!!
厨房で油用意して待ってるからかかって鯉やwwwwww

【準備】出★版社215頁【期間】
http://money4.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1161516822/

ageたら逮捕してやるからな
(serendr7896)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

      【警告】

このスレは絶対にsage進行でお願いします。
あげた人は,刑法361条「勧告無視に関する法律」に抵触するため、
即警察に通報します。
また民法902条の「肖像権の侵害」も適用されます。
個人情報保護法も特別に適用外となりますので、
逆アクセス探知により容疑者を特定します。
(serendr7896)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■VIP=バカ■■■■■■■■■■

41 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 23:58:52.59 ID:ic7+S1XB0
※荒巻スカルチノフ
年齢不詳。『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人『文曲』
七柱を取り纏める者として、その力を発揮する。
その性格は温厚にして冷静。必要なものは粘り強く待ち、不要なものは斬り捨てる性格。
考え事をする際に顎髭をいじる癖がある。

※しぃ
27歳。『メリルヴィルの晩餐』七柱の一人『廉貞』
七柱の内で唯一の女性であり、楽観論者。
明るい性格と言動故に、『武曲』を務めるドクオとは仲が悪い。
過去に恋人関係にあったギコとは、仲違いにより関係が消滅している。

※ヒッキー
26歳。母親殺しのマザコン。心臓をこよなく愛する男。
心臓への執着を聞かされた荒巻により、試験的に『悪魔憑き』にされた。
完全な当て馬であり、ある意味では彼こそが一番の被害者。
アゴニー(Agony)出身地:不明
ヒッキーの右目に憑いていた悪魔。邪霊で、分類は屍鬼。
見つめた対象に、自在に苦痛を与えることができる。
目を閉じてしまうと効果はリセットされる上に、痛みだけでは人を殺せない中途半端な力。
アゴニーという名は「苦痛」という意味であり、神の国に生まれ変わるために自らの命を落とした殉教者のゾンビ。
自分の幸福に対する執着があったために悪魔と化してしまった。

42 : ◆DIF7VGYZpU :佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:01:21.26 ID:dEOf9bzV0
以上で今日の投下を終了させていただきます。
次回投下は10/24の午後11時頃を予定しています。
今夜もwktk、支援、そして読んでくださった方々ありがとうございました。

43 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:02:11.20 ID:xKx9Zcf/0


44 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:09:06.34 ID:CJTXSdpAP


45 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:19:26.27 ID:xKx9Zcf/0


46 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:31:27.76 ID:xKx9Zcf/0


47 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:33:02.88 ID:f2mrGITp0


48 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:43:02.07 ID:CeSC+lNvO


49 :以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 00:58:07.96 ID:xKx9Zcf/0


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